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グローバルな情報社会に関する沖縄憲章
(骨子)平成12年7月22日
序論
- 情報通信技術(IT)は、21世紀を形作る最強の力の一つであり、すべての者にとって大いなる機会を提供する。
- 情報社会のあるべき姿は、知識やアイディアの活用を通じ、人々が潜在能力を発揮し、希望を実現しうる社会。こうした社会を目差し、持続可能な経済成長、民主主義の強化、国際的平和・安定といった諸目的のために、ITは活用されるべき。
- 世界中すべての人々が情報社会の利益に参加可能であるべきという原則に対しコミットする。
- 競争と革新のための適切な政策・規制環境の強化、利害関係者間の協調、濫用の防止、情報格差の解消、人材への投資、グローバルなアクセスの促進等のためにリーダーシップを発揮する。
- この憲章は、特に、すべての人に対し、国際的な情報・知識格差の解消を呼び掛ける。
ITが提供する機会(デジタル・オポチュニティ)の活用
- ITによる経済的、社会的及び文化的な利益を十分に享受するためには、経済改革及び構造改革、健全なマクロ経済運営、競争・技術革新を通じた、迅速・安全・低廉かつ信頼性がある情報ネットワークの構築、時代の要請に応えうる人材開発、公的部門によるITの積極的利用が重要。
- 情報通信ネットワークの発達においては、民間部門の役割が重要。政府としては、民間部門の生産的な活動を妨げる不当な規制的介入を避け、一貫性のある取り組みをすることが重要。
- ITに関するルールが、経済的取引における革命的変化に対応しうることを確保すべき。
- 次の点に関する原則・アプローチに合意し、他国に対しこれらを推奨する。
→ 情報技術・電気通信関連の製品・サービス市場の競争促進、知的所有権保護、サービス(電気通信、運輸、小包配達等)の効率化、WTOルールに基づく電子商取引の促進、課税、関税、市場主導型技術標準、消費者信頼の推進、消費者・プライバシー保護、取引の安全性確保(電子認証・署名、暗号等) - 犯罪のない安全なサイバー空間を強化するためには、官民等すべての利害関係者による協調行動、G8の協力強化が必要。
情報格差(デジタル・ディバイド)の解消
- 情報格差の解消は、極めて重要な課題。誰もが情報通信ネットワークにアクセス可能とすべき。急速な技術・市場の発展に対応しうる形で、すべての利害関係者間の効果的なパートナーシップの追求が重要。
- 普遍的かつ低廉な価格でのアクセス実現に向けて、市場環境の整備、公的機関を通じたアクセスの探求、遠隔地等へのアクセスの改善、高齢者・社会的弱者・身体に障害がある人々のアクセス確保、使い勝手がよい、「バリアフリー」な技術開発の奨励等を行っていく。
- 教育・訓練を通じた、IT関連の読み書き能力(ITリテラシー)の涵養への機会提供にコミットする。学校・学級及び中小企業・自営業等のオンライン化を促進。さらには、ITの利用を通じ、これまで教育・訓練を十分に受けられなかった人への機会提供を奨励。
全世界的参加の推進
- ITは、開発途上国にとって、貧困削減、開発努力の促進、世界的な電子商取引への参加のために非常に大きな機会を提供。
- 国際的な情報・知識格差を解消するという課題は重要であり、こうした格差は特に、基礎的な経済・社会インフラが不足している国々において深刻な問題。
- 情報格差の克服には、解決のための「万能薬」はない。各開発途上国の多様な状況・ニーズに配慮すべき。
- 開発途上国自身が、IT利用を推進する競争促進的な政策・規制環境の構築、開発におけるIT利用、人材開発、域内の企業家精神の奨励のために、主体性を持つことは重要。
今後の進むべき道
- 民間部門は、ITを開発途上国へ普及させる上でも中心的な存在。
- ITはグローバルな性格を有しているため、グローバルな取組が必要。
- 国際格差を解消するためには、各国、国際機関、NGO等の草の根努力を含む、すべての利害関係者による協力が肝要。国際機関や民間団体による努力を歓迎。G8はこうした協力の強化に向け努力する。
- デジタル・オポテュニティ作業部会(ドット・フォース)を設立し、関係者との議論・政策対話の促進、国際的な情報格差解消に対する意識の向上、民間部門の提言の検討等を行い、次回サミットまでに報告を行う。
- ドット・フォースは、開発途上国の政策・規制及びネットワーク環境整備の促進、相互接続性(コネクティビティ)の向上・アクセスの拡大・IT利用費用の引下げ、人材開発、世界的な電子商取引ネットワークへの参加の奨励といった優先分野での具体的取り組み方法を探求する。
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