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G8森林行動プログラム(仮訳)実施進捗状況報告書個別報告書
ロシアI. はじめに
1998年にバーミンガムで開催されたG8サミットで到達した合意に基づいて、ロシア連邦大統領は、上記の合意の実施に関する特別命令を発布した。前述の命令に従って、ロシア連邦森林局がG8森林行動プログラムを実施するための措置(提案)プランを作成し、ロシア政府はこれを承認している。ロシアの森林の計り知れない価値を認識し、ロシアは森林に関する政府間パネルの行動提案を実施するコミットメントを確認し、森林に関する政府間フォーラムのもとで持続可能な森林経営に関する継続中の対話に参加する。以下は、G8森林行動プログラムのロシアの進捗状況報告書である。
II. モニタリングと評価
ロシア連邦は、
- 持続可能な森林経営のための基準と指標のシステムを作成している国際プロセスとその枠組み、すなわち欧州森林保護閣僚会議(汎欧州プロセス)と温帯林と北方林の保全と持続可能な経営の基準と指標に関する作業グループ(モントリオール・プロセス)に参加する。
- 1998年10月、第10回モントリオール・プロセス作業グループ会合を主催した。
- 1998年6月、欧州森林保護閣僚リスボン会議の一般宣言及び決議に署名した。
- 1998年、ロシア連邦における持続可能な森林経営の基準と指標を承認した。これはロシアにおける森林セクターでの経済的意思決定と森林開発の持続可能性評価へのバランスのとれたアプローチの枠組みを定める連邦文書である。
- 地域及び地方の基準と指標の適合に取り組んでいる。
- 森林法と一致した林産物認証の国内システムを作成中である。
- 森林法に基づき国の森林報告の統一手続きを確立するため、(権限を持つ機関、すなわちロシア連邦森林局を通して)新しい国家森林報告ガイドラインを導入した。
- 1998年、ロシアの森林資源を多因的に評価する形で計画される国家森林報告を実施した。それ以前で同様の森林地域調査が実施されたのは1993年である。1998年1月1日時点での森林報告データを分析し、総括し、検討し、ロシアにおける森林資源の状況のよい動向を確認している。
- 1998年1月、温帯林と北方林の森林資源評価2000(ECE/FAO)にデータを提出した。次の段階のデータ収集に参加していく。
- 森林生態系の持続可能な開発の連邦及び地方双方のモニタリングを強化するため、年1回の森林調査のための地理情報システム(GIS)をベースとした方法を開発し、適用を始めている。
- 森林の持続可能で多角的な利用の原則に基づき、許容伐採量(収穫量)を計算する方法を調整している。
- 1998年に森林情報管理のコンセプト及びプログラムを採用し、実施を始めた。
- 衛星情報や森林のリモートセンシングを基礎とし、森林火災や害虫の大量発生、その他の障害物を速やかに探知するための新しい技術や装置の設計において、パートナー諸国と情報や経験の交換を行っている。
- (それぞれの政府決議に基づいて)森林モニタリングのシステムを統合した1つの国内環境モニタリング・システムを確立することを決定している。このシステムは最初に森林地域で実施され、最も貴重な立ち木と有害な影響に弱い立ち木を特定する。
- 森林の害虫モニタリングと害虫管理のための全国ネットワークを確立している。
III. 国家森林プログラム
ロシア連邦は、
- 1998年6月、(第6回全ロシア森林管理者会議において)ロシア連邦での持続可能な森林経営のコンセプトを採択した。このコンセプトは森林の環境的、経済的、社会的価値の中心になるものであり、国内の持続可能な開発戦略の一部である。
- 1997年から2000年の「ロシアの森林」と題する連邦目標プログラムを実施している。本プログラムは、造林されていない森林面積を減らし、森林の健康度を増進させ、高い生産高を維持し、森林関連の国際的コミットメントを満たすことを目的とする。本プログラムは、森林経営計画と調査、森林モニタリング、森林再生と造林、間伐、害虫管理、森林排水、道路建設、森林利用についての政府の監督、森林研究といった要素を統合するものである。
- 1999年から2000年の「森林火災管理」と題する連邦目標プログラムを実施している。このプログラムには、森林火災を防ぎ、一局所に食い止め、適時に初期段階で火災を探知して鎮火することを確実にし、森林火災探知と鎮火のための新しい技術と装置を開発して適用するための一連の活動が含まれる。
- 2000年までの期間、国内の自然保護区と国立公園を支援するための連邦目標プログラムを実施しており、最終的に厳しく保護された地域の全国ネットワークが確立されることになる。
- 森林生態系を調査し、持続可能な森林経営のガイドラインを作成する研究機関の活動を統合し、調整する、「2000年までの科学及び技術開発の優先分野における研究と開発」という、ロシアの連邦目標調査プログラムの一部として、「ロシアの森林」と題されるサブ・プログラムを実施している。
- 国内市場及び外国市場の両方での林産物に対する有効な需要を確保するため、コスト回収と持続可能な開発を基礎として、競争力のある木材会社の健全なる核を作り出すことを目的に、2005年までに連邦木材産業再編成プログラムを開発中である。
- 北方林の統合研究と持続可能な開発を確実にするため、国際北方林研究協会(IBFRA)の枠組みで北半球の北方の国々と協力関係を作っている。
- 国際モデル森林ネットワーク開発プログラムの実施に参加し、モデル森林の国内ネットワークを確立中である。1998年と1999年、ロシアは2つのモデル森林に関する国際ワークショップを主催した。
IV. 保護地域
ロシア連邦は、
- ロシア連邦のすべての自然地帯を代表し、連邦が重要性をおく厳しい保護地域のネットワークを拡大している。ロシアの森林地には、保護林(98)と国立公園(35)に指定されている環境、科学、歴史、美的、レクリエーションの観点から見て最も高い価値を持つ領域や場所があり、その合計面積は2470万ヘクタールとなっている。これらの地域に対する保全計画は動植物の保護状態のモニタリングを必要とする。
- 最終的な伐採を一切許可しない水保全、保護、公衆衛生、人間の健康改善のためのグループI森林の割合を拡大し続ける。
- 格差を特定するため、既存の国際システム、特にIUCN保護地域管理カテゴリー及びFAOやその他の機関によって採用されている同種の分類と対比して国内の保護森林地域分類の遵守調査を行っている。
- 森林の生物多様性と環境的価値を維持するため、森林保護地域の割り当ての評価基準を作成する。
- ロシア連邦と他の近隣諸国に位置する隣接自然公園間の直接的接触の確立と協力関係の発展を支援する。
V. 民間セクター
ロシア連邦の森林法は、ロシア連邦森林局によって管理される森林地が連邦保有地であることを宣言する。そして、木材は、事実上、完全に民間製材会社によって伐採され、加工される。
ロシア連邦は、
- 森林資源所有者と利用者間の相互作用のルールを定める。
- 借地契約を改善および促進し、森林収入を増大させ、森林経営の予算割当てへの依存を減らし、加えて民間森林利用者と投資家のための授権環境を作るため、森林の法律、規制、法令を作成する。
- 森林セクターでの有望な投資環境を目的としたIBRDの資金提供による持続可能な林業パイロット・プロジェクトの準備は最終段階を迎えている。
- 森林セクター部分リスク保証制度を実施する上で、世界銀行と交渉を行っている。
- 世界銀行総裁によって召集された、世界の森林に関するCEOとNGOリーダーの特別フォーラムに恒久的に参加し、作業グループ3i「ロシアにおける森林セクター:責任ある森林投資の障害と誘因」を担当する。
- 民間セクターやその他の社会グループを森林利用の基本面における参加型の意思決定に関わらせるための取決めを改善中である。
VI. 違法伐採
ロシア連邦は、
- 木材資源の可能性とその実際の利用をより正確に評価するため、森林利用並びに森林経営プランニング及び調査のシステムを改善中である。
- さまざまな社会グループが確実に森林情報を入手できるようにしている。
- 違法な木材収穫を防ぐため、森林資源認証手続とエコ表示を導入中である。
- 木材製品及び紙製品の管理連鎖を確実に行うため、税関と輸出貿易機関との間の相互関係を調整する。
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