1.1 |
アフリカ大陸の主要な武力紛争を解決するアフリカの取組を例えば以下の方法により支援する
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コンゴ民主共和国及びスーダンに平和をもたらし、アンゴラ及びシエラレオネに来年中に平和を定着させる努力に対する追加的な支援を行う。
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● |
武装解除、動員解除及び社会復帰のプログラムを支援する。
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● |
適当な時期に、大湖地域及びスーダンの紛争後の復興を支援するための共同行動を実施する。
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● |
国連事務総長及び他の影響力を有するパートナーとともに、アフリカの個別の紛争を解決するためにアフリカ諸国と協力するコンタクト・グループ及び類似のメカニズムを設置する、との国連事務総長の提案を承認する。
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1.2 |
2010年までにアフリカ諸国並びに地域的及び準地域的な機関が、アフリカ大陸における暴力的紛争の予防及び解決をすることがより効果的にできるように、また、国連憲章に従った平和支援活動の実施により効果的に取り組むことができるように、技術的及び資金的な支援を例えば以下の方法により提供する
● |
アフリカが地域レベルを含む平和支援活動を実施する能力を開発するための共同計画を2003年までに作成するようアフリカのパートナーとの協力を継続する。
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● |
コフィ・アナン国際平和訓練センターのような、紛争予防及び平和支援の軍事的及び非軍事的側面についての地域的な研究施設の発展を通じたものを含め、アフリカの平和支援部隊を訓練する。
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● |
我々の個別の平和維持訓練イニシアティブ間の調整を改善する。
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1.3 |
武器の仲介取引業者及び密売者の活動に対する規制を改善し、違法な武器のアフリカ向け及びアフリカ内の流通をなくすためのアフリカ諸国及び国連による取組を例えば以下の方法により支援する
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アフリカへの違法な武器の供給の防止のための共通ガイドラインを策定し採択する。
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● |
この目的のため、地域的な国境を越えた協力への支援を提供する。
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1.4 |
対人地雷の廃絶及び除去に向けたアフリカの取組を支援する
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1.5 |
武力紛争と天然資源の略奪の関連性に対処するため、アフリカ諸国の政府、市民社会他と例えば以下の方法により協力する
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武力紛争を助長する鉱物資源、石油、木材、水を含む天然資源のアフリカでの違法な開発及び国際取引を監視し対処するための国連及びその他のイニシアティブを支援する。
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● |
ダイアモンドに関するキンバリー・プロセスのような自主的管理努力を支援し、アフリカの天然資源開発に従事する法人の社会的責任に関する自主的な原則の採択を奨励する。
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● |
紛争地域からのアフリカの天然資源の輸出入に従事する人々に関する、一層の説明責任及び透明性の確保に取り組む。
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● |
国境を超える天然資源の地域的管理を促進する。森林に関するコンゴ河流域イニシアティブ及び越境河川委員会への支援を含む。
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1.6 |
武力紛争から脱しつつある社会または武力紛争の予防に努める社会に対し、より効果的な平和構築支援を例えば以下の方法により提供する
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紛争前及び紛争後の双方を含む、効果的なアフリカ主導の和解努力を支援する。
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● |
平和構築及び紛争予防努力、特に、効果的な元兵士の武装解除、動員解除及び社会復帰、小型武器の回収及び廃棄、児童兵を含む子ども及び女性の特別のニーズに関するものを支援するために、ドナー及び国際機関の間のより効果的な協調と協力を奨励する。
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1.7 |
戦争被災者を保護及び支援するアフリカの能力を高め、武力紛争下の文民、女性及び児童に関する国連安全保障理事会諸決議のアフリカにおける効果的な実施を促進するために取り組む。この取組には、大規模な難民人口の収容、支援及び保護を行うアフリカ諸国に対する支援が含まれる
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2.1 |
NEPADの優先課題である政治的ガバナンスの目標を例えば以下の方法により支援する
● |
行政及び官僚機構の改善、議会による監視の強化、参加型意思決定の推進及び司法改革といったNEPADの優先分野に焦点を当てつつ、アフリカにおける政治ガバナンスに関するキャパシティ・ビルディング・プログラムを拡充する。
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● |
選挙プロセスの信頼性・透明性を確保し、選挙が自由かつ公正で、さらに「民主主義のグローバル・スタンダード」を支持及び尊重するとのNEPADのコミットメントに沿った形で実施されることを確保するためのアフリカの取組を支援する。
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● |
NEPADプロセスのあらゆる側面において議員及び市民社会を関与させるアフリカの取組を支援する。
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● |
独立した司法制度と民主的にコントロールされた警察機構の発展を援助することを通じた治安部門の改革を支援する。
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2.2 |
健全なマクロ経済戦略の実施、財政の運営及び説明責任の強化、通貨及び金融システムの一貫性保護、会計及び監査システムの強化、並びに効果的なコーポレート・ガバナンスの枠組の策定といったNEPADの優先分野に焦点を当てつつ、アフリカの経済ガバナンス及びコーポレート・ガバナンスに関するキャパシティ・ビルディング・プログラムを例えば以下の方法により強化する。
● |
アフリカにおける地域向けの技術支援及びキャパシティ・ビルディング・プログラムの拡大において、アフリカ・キャパシティ・ビルディング財団やIMFのアフリカ地域技術支援センター(AFRITAC)イニシアティブのような国際機関及びアフリカの機関を支援する。
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● |
経済ガバナンスの課題に関するアフリカ主導の研究に(国連アフリカ経済委員会(ECA)、地域的及び準地域的機関並びに専門知識を有するその他の機関及び組織を通じて)資金を提供する。
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2.3 |
アフリカのピア・レビューの取決めを例えば以下の方法により支援する
● |
被審査国が同意する場合に開発援助委員会(DAC)のピア・レビュー・プロセスにECAを参加させることを含め、ピア・レビューの実施、手法及び経験に関する経済協力開発機構(OECD)とECAの間の協力を奨励する。
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● |
ピア・レビューの対象となる事項に関し、適当な場合に、アフリカとそのパートナーの間で実質的な情報共有を奨励する。
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● |
地域機関がピア・レビュー・プロセスを促進する手段を開発することを支援する。
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2.4 |
人権を促進し保護するためのアフリカ諸国の取組に対し、より関心を払い支援を例えば以下の方法により増大させる
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アフリカにおける人権活動並びに国、地域及び準地域の人権機関を支援する。
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● |
政府が負っている人権上の義務の履行のためのアフリカ諸国の取組を支援する。
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● |
和解を促進し、集団殺害、人道に対する罪及びその他の戦争犯罪を含む人権法及び人道法の侵害に対する説明責任を確保するためのアフリカ諸国の取組を支援する。
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2.5 |
男女平等及び女性の地位向上を促進するためのアフリカ諸国の取組を例えば以下の方法により支援する
● |
NEPADプロセスのあらゆる側面及びNEPADの目的達成におけるアフリカの女性の対等な参加を達成するためのアフリカ諸国の取組を支援する。
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● |
あらゆる政策及びプログラムにおいて、ジェンダーを主要な問題として扱うことを支援する。
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2.6 |
汚職、贈賄及び横領と闘うための効果的な措置の採択及び実施への支援を例えば以下の方法により強化する
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国連腐敗対策条約の早期作成及び国連国際組織犯罪対策条約の早期批准を確保するために作業する。
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● |
OECD贈賄防止条約の実施及びモニタリングを強化・支援し、並びに、国際金融機関及び多国間開発銀行を通じて、贈賄防止及び腐敗対策プログラムを支援する。
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● |
不法に取得された金融資産を回収するための国際協力を強化する。
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● |
DAC指針、OECD多国籍企業行動指針及び国連グローバル・コンパクトのような自主的な腐敗対策イニシアティブを支援する。
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● |
腐敗に対処し、良い統治を促進する際の議員の役割を支援する。
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● |
資金洗浄及びテロ資金供与と闘うための技術支援をアフリカ諸国に供与するに当たっての、世界銀行及びIMFによる調整改善努力を支援することを含め、資金洗浄と闘うアフリカ諸国の取組を支援する。
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3.1 |
アフリカ諸国がアフリカの域内及び域外双方の投資を引きつけ、経済成長につながるような政策を実施することを例えば以下の方法により支援する
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健全な経済政策並びに商品及び取引の安全性改善、財産権の強化、税関の近代化、必要な法律・司法制度の樹立、投資リスクの軽減のための努力を含む、投資環境の改善を目指すアフリカのイニシアティブを支援する。
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● |
開発金融機関、輸出信用・リスク保証機関の一層の活用、及びアフリカ内のこれら機関を強化することにより、民間投資に対する資金供給を促進する。
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● |
信用サービスやビジネス支援サービスが貧しい女性及び男性のニーズに合致するよう特に関心を払いつつ、効率的で持続可能な域内の金融市場、並びにマイクロ・クレジットを含む国内の貯蓄及び金融制度の育成を目指すアフリカのイニシティブを支援する。
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● |
官民パートナーシップによるものを含め、アフリカにおける一層の民間投資と成長を促進するための国際協力を強化する。
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● |
ソブリン債の格付けを獲得し、民間資本市場へのアクセスを得るためのアフリカ諸国の政府の努力を、地域的なものを含め支援する。
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3.2 |
インフラ・プロジェクトの開発のためにキャパシティ・ビルディングと専門知識の移転を促進し、その際、特に地域的イニシアティブに注意を払う
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3.3 |
アフリカの産品のために一層の市場アクセスを例えば以下の方法により提供する
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アフリカを含む開発途上国の特有の状況、ニーズ及び要望を十分に考慮しつつ、多国間貿易交渉のドーハ・ラウンドにおける更なる貿易自由化の交渉を2005年1月1日までに終了することに対する我々のコミットメントを再確認する。
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● |
交渉の結果を予断することなく、市場アクセスを実質的に改善すること、段階的な撤廃を目指しあらゆる形態の輸出補助金を削減すること、及び貿易歪曲的な国内助成を大幅に削減することを目指した包括的な農業交渉に対する、我々のドーハにおけるコミットメントを適用する。
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● |
アフリカのLDCを含むLDCからの全ての産品のための無税・無枠のアクセスという目標に向けて作業を行い、この目的のために、それぞれが、既存の市場アクセスにかかるアレンジメントのより広い、効果的な活用を促進するための方策を検討する。
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● |
国内の製品基準が不必要にアフリカの輸出を制限しないこと、及び、関連する国際標準設定制度においてアフリカ諸国が十分な役割を果たすことができることを確保する。
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3.4 |
アフリカにおける貿易関連の技術支援及びキャパシティ・ビルディングへの資金を増加させ、支援の質を例えば以下の方法により改善する
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アフリカにおける貿易関連技術支援プログラムの設立と拡大を支援する。
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● |
アフリカにおける貿易関連の技術支援及びキャパシティ・ビルディングを支援するため、準地域的な市場及び貿易に関する情報事務所の設立を支援する。
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● |
貿易政策を加盟国の開発計画に統合するための地域機関による努力を支援する。
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● |
世界貿易機関(WTO)に関連する技術支援のニーズを特定する際のアフリカ諸国の参画を増大するために作業し、WTO協定のような国際約束の実施のためにアフリカ諸国に技術支援を行う。
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● |
輸出市場における製品及び衛生基準に合致するようアフリカの生産者を支援する。
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● |
国際交渉や標準設定制度にアフリカ諸国が参画するのに役立つ技術支援を行う。
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3.5 |
地域的経済統合及びアフリカ内の貿易を推進するためのアフリカの取組を例えば以下の方法により支援する
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インフラ、水、食糧安全保障、エネルギー並びに持続可能な天然資源の管理及び保全を含め、地域統合に影響を与える重要な分野において、地域機関を発展させるよう、アフリカ諸国を支援する。
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● |
アフリカの自由貿易地域や関税同盟との貿易における市場アクセス拡大に、WTOと整合的な形で取り組む。
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● |
WTOと整合的な形でアフリカ内の関税及び非関税障壁を撤廃するためのアフリカ諸国の取組を支援する。
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● |
世界の他の地域からの輸入に対する貿易障壁を下げることに向けたアフリカ諸国の取組を支援する。
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3.6 |
政府開発援助(ODA)の有効性を高め、強化されたパートナーシップ対象国に対するODAのコミットメントを例えば以下の方法により確固としたものにする
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後発開発途上国向け援助のアンタイド化に関するOECD/DACの勧告の効果的な実施を確保する。
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低所得国に対する輸出信用支援が非生産的な目的に利用されないことを確保するためのOECDの合意を効果的に実施する。
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● |
被援助国の援助管理に係る負担を軽減し、援助の手続きコストを下げるためのDACにおける取組を支持する。
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ODAの量の増加及び援助の有効性を含めたモンテレーにおける約束を実施するためにあらゆる必要な措置をとる。
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● |
DAC内及び全ての関係する機関との協調の下、国連ミレニアム宣言にある開発目標のアフリカにおける達成に向けた我々の進捗を毎年見直す。
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5.1 |
あらゆるレベルにおける教育の質を改善するためのアフリカ諸国の取組を例えば以下の方法により支援する
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教育セクターに対し確固とした政策及び財政的コミットメントを示している国に対し、二国間援助機関を通じた基礎教育への支援を大幅に増加することにより、初等教育の普遍化と教育機会の男女平等の達成を支援する。この関連で、我々は、これら目標の達成のために教育への強力な政策的及び財政的コミットメントを行動により示すアフリカ諸国を助けること、及び他のアフリカ諸国が2015年までに初等教育の普遍化を達成できるよう必要な手段を取るよう奨励することを目的として、G8教育タスクフォースの報告書を実施するために精力的に取り組む。
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● |
アフリカ諸国による、「万人のための教育」に関するダカール目標を反映した国家教育計画の策定及び実施を支援し、国家開発戦略の不可欠な部分としてこれらの計画、特に初等教育の普遍化への国際社会による支援を奨励する。
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● |
NEPADの優先事項に沿った教員研修イニシアティブ、並びに説明責任メカニズム及びEFA評価プロセスの創設に、特に重点を置いて支援を行う。
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● |
二国間及び他の取組を更に補完するものとして、国際金融機関と協力し、その教育関連支出を増加させる。
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利用者主導の「万人のための教育」インターネット・ポータルの開発を支援する。
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給食プログラムのような、出席を促し、学業成績を向上させるプログラムを支援する。
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● |
地域社会の幅広い教育ニーズを開発するために地域学習センターの開発を支援する。
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5.2 |
女性及び女児の教育への平等なアクセスを確保するための取組を例えば以下の方法により支援する
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女児や女性に奨学金及び他の教育支援を提供する。
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● |
女児及び女性の教育機会への平等なアクセスに対する社会的、文化的及びその他の障害を取り除くアフリカ諸国の取組を支援する。
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5.3 |
強化されたパートナーシップ対象国における研究及び高等教育能力の向上への支援を増大させるため、アフリカのパートナーと例えば以下の方法により協力する
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アフリカにおける、NEPADに不可欠な分野に関する研究施設の開発及び研究講座の設置を支援する。
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客員研究者の交換を奨励し、G8及びドナーとアフリカの研究機関の間の研究パートナーシップを促進する。
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5.4 |
アフリカによるデジタル・オポチュニティーの創出を例えば以下の方法により支援する
● |
デジタル・オポチュニティー作業部会(ドット・フォース)の国際e開発資源ネットワークに対しアフリカに焦点を当てるよう奨励し、また、デジタル・オポチュニティー創出を支援しうるドット・フォースのその他のイニシアティブについても支援する。可能な場合、既に実施中のアフリカのイニシアティブを活用する。
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● |
情報通信技術(ICT)に適した環境作りのため、アフリカ諸国と協力して、国内、地域内及び国際的な電気通信並びにICTに関する規制及び政策を向上させ、もってICTへのアクセスの普遍化という目標に向けて努力する。
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ICTインフラの整備を迅速に実施するため、官民パートナーシップの発展を奨励し、支援する。
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ICT部門におけるアフリカの人々の起業家精神と人的資源の開発を支援する。
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5.5 |
持続可能な経済的、社会的及び政治的開発を促進するとの文脈において、アフリカによる情報通信技術のより効果的な利用を例えば以下の方法により支援する
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教育及び保健問題に対処するために、ICTを最大限に活用するアフリカのイニシアティブを支援する。
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政府の効率性、有効性、透明性及び説明責任の向上を目標とする国家e戦略及びeガバナンス・イニシアティブの策定と実施を支援することを含め、アフリカ諸国によるガバナンス向上のためのICTへのアクセスの向上及びICTの最大限の活用を支援する。
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