G8外相会合の際の日露外相会談 (概要)
平成13年7月18日
7月18日13時10分(現地時間。日本時間では同日午後8時10分)から約40分間、G8外相会合に出席するためローマを訪問中の田中大臣は、イワノフ・ロシア外相との間で日露外相会談を行った。
1.G8外相会合
G8外相会談の成功に向けて、戦略的安定強化、中東問題、バルカン問題、朝鮮半島情勢などについて意見交換が行われた。
2.日露関係
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基本方針として、両国関係を平和条約の締結、経済分野の協力、国際舞台における協力という幅広い分野で進めていくことを確認。
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特に、平和条約締結問題については、イルクーツク首脳会談までに積み上げられた成果を踏まえ交渉を継続していくことで一致。
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さらに、田中大臣より、四島の主権の問題を解決して平和条約を締結するとの従来からの一貫した方針を確認した上で、精力的・効果的な交渉を高いレベルで加速化するため、(イ)従来の次官級協議の開催、(ロ)イワノフ外相の早期訪日、(ハ)カシヤノフ首相の訪日、(ニ)アジア太平洋地域の政策対話強化のための政策企画担当者会議の開催についての希望を表明した。 |
3.韓露漁業問題
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田中大臣より、(イ)北方四島周辺水域において、韓国がロシアの許可を得て操業を行うことは断じて認められない、(ロ)今後も韓国の漁船が同領域に入域しないことが好ましい、(ハ)いかなる最悪の事態になっても日露間で十分な協議を行い、今回のような事態が再度発生しないようにしたい旨強く申し入れた。
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これに対し、イワノフ外相は、(イ)本件は日露平和条約締結のプロセスとは全く無関係である、(ロ)ロシアは本件をもって平和条約交渉の推移に影響を与える意向はなく、日本の立場を複雑にする意図もない、(ハ)日本から要請があれば協議に応じ、感情的にならない解決を見出していきたい旨述べた。 |
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