宮崎イニシアティブに関する進展 (仮訳)
我々は2000年7月に宮崎において採択したコミットメントに関する進展を検討し、特に、
- 我々は、2001年7月20日に終結する小型武器非合法取引のあらゆる側面に関する国連会議に至るプロセスの一部として宮崎以後の小型武器に関する顕著な進展を歓迎する。この進展には、地域レベルで達成された関連の成果や、銃器、それらの部品及び構成部分並びに弾薬の密造並びに不正取引に関する国連の議定書について達成されたコンセンサスが含まれる。我々は、この国連会議において決定される行動計画が、世界のあらゆる地域における具体的行動に対する国際社会による支持と支援を最もよく促進する包括的枠組みを設定することを期待する。
- G8は、キンバリープロセスを通じてなされた進展が、ダイヤモンド原石の不正取引と武力紛争との関係を断つための取組において政府、産業及び市民社会を結集させたことを歓迎する。我々は、このプロセスが透明性と信頼性を確保する形で継続することを奨励する。また我々は、主に各国の認証制度に基づいたダイヤモンド原石の簡単かつ実施可能な国際認証制度のための詳細な提案を策定することを求める2000年12月の国連総会決議55/56を歓迎する。我々は、この問題の重要性を認識し、達成された進展に関する第56回国連総会へのキンバリープロセスによる報告に期待する。
- 紛争下の児童に関する児童の権利条約選択議定書の交渉が完了し、世界の多くの首脳が、ニューヨークにおけるミレニアム・サミットの際にこの議定書に署名した。我々は、国連子ども特別総会が武力紛争下の児童に対しても適切な関心を払うことを期待し、さらに各国が最悪の形態の児童労働の禁止及び撤廃のための即時の行動に関するILO条約182号(1999年)を批准するよう奨励する。我々は、武力紛争下の児童の保護措置に関する国連安保理決議1314を歓迎し、現地における啓発プロジェクトを引き続き支持する。
- 我々は、文民警察業務に関するブラヒミ勧告の実施における今日までの国連及びその加盟国による成果に留意し、国連及びその加盟国による実施へのコミットメントを維持することを奨励する。今日、国連PKO局による包括的見直しが発表されたことを踏まえ、ブラヒミ勧告の課題の更なる実施を追求することが重要である。軍事指揮系統から分離された文民警察ユニットを用い、国連の文民警察業務のあり方につき新たな方向付けを始めること等これまでに達成されたことに加え、国連の早期警戒能力の改善等いくつかの主要な問題について更なる努力が必要である。我々は、国連の平和維持の仕組みの改善による財政的な帰結についても注意深く検討する必要がある。
- 我々は、紛争と開発の問題に特別の注意を払ってきた。我々は、全ての国及び各国内の全ての集団が開発によりグローバリゼーションの恩恵を享受すべきであり、かつ、そのことが緊張や暴力的な紛争を予防し除去するための最良の手段であると考える。また我々は、紛争の予防と開発の促進は国際社会の課題において相互に補強しあいかつ喫緊の最優先事項であることを確信する。我々は、より迅速でよりよく調整された援助戦略(重債務貧困国(HIPC)債務イニシアティブを含む。)を達成し、救済から紛争後の開発への円滑な移行を確保するために、開発援助戦略における紛争予防の考慮を推進している。このような考慮の顕著な一例として、1997年のガイドラインへの2001年4月のOECD/DAC追補(「暴力的紛争の予防に対する支援:外部のパートナーへのオリエンテーション」)がある。
- 我々は、紛争を予防する方途として、協力的で持続可能な水の管理並びに元兵士の武装解除、動員解除及び社会復帰に引き続き注意を集中し、これらの問題について更なる作業が行われることを要請する。
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