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G7 / G8


エビアン・サミット
(2日ワーキング・ランチの概要)

平成15年6月2日
外 務 省


 2日昼、ワーキング・ランチの形式でテロ・大量破壊兵器(WMD)・地域情勢に関する議論が行われたところ、議論の概要以下のとおり(G8各国及びEU議長国(ギリシャ)首脳、欧州委員会委員長のみ出席)。

1.中東和平 (全体の時間の半分以上が当てられた。)

(1) アッバース・パレスチナ新首相が選出され、中東和平に進展が見られることを歓迎し、中東和平に向けた米の取組を評価するとの発言が各国よりなされた。また、中東和平とテロ、大量破壊兵器(WMD)拡散の問題は相互に連関しており、和平が進展すればテロリストは民衆の不満を利用できなくなる、パレスチナ人がテロは問題解決の手段にならないと理解するようになることが重要との指摘があった。

(2) アラファト議長の扱いについては意見が分かれ、同議長を脇に置くべきとの発言がある一方で、同議長はパレスチナ人の中におり、排除することは適当でないとの指摘もあった。

(3) 小泉総理からは、中東和平、イラク、北朝鮮の問題はWMD拡散・テロの問題と関連がある、米の積極的取組を国際社会が支援すべきであり、エビアンはこのような国際協力がなされる機会となったとして記憶されるものとすべき旨述べた。


2.北朝鮮

(1) 北朝鮮の問題には進展があり、小泉総理の貢献に感謝する、総理と一緒に、北朝鮮を国際社会の平和的なメンバーとしていきたいとの発言があった。

(2) 北朝鮮によるWMDの拡散は認められず、朝鮮半島は非核化すべきである、中国が責任ある態度で北朝鮮の非核化を主張していることを評価している、北朝鮮を支援するためには、WMD拡散、麻薬取引等は認められない、これらのメッセージを明確な形で打ち出すべき、等の意見が表明された。

(3) 小泉総理より、北朝鮮については日米韓連携の重要性を指摘してきている、北朝鮮はイラクと違い平和的解決を図るべきである、北朝鮮と友好関係を有する露及び中国も協力しており、平和的解決への期待を捨てていない、非人道的な拉致問題及び核開発問題を包括的に解決すれば日本も北朝鮮と協力できるということを北朝鮮は分かっている、等と述べた。更に小泉総理より、金正日を信頼するのか、信頼しないならなぜ交渉するのかと聞かれるが、本件は信頼関係の問題ではなく、平和的解決が必要であることから交渉している、今後も平和的解決を追求していく旨述べた。


3.イラン

   イランの進んだ核開発計画に対する重大な懸念が表明され、IAEAの査察下に置く必要がある、一国ではイランへの影響力に限りがあり、G8各国が一致してメッセージを打ち出すべき、等の発言があった。また、同国内に存在するとされるアル・カーイダに対する懸念も表明された。


4.テロ

(1) テロリストへの資金の流れを止めるため、財務大臣間の協力が必要であり、テロ資金供与国にも圧力をかける必要がある、情報機関間の協力も必要である、等の発言があった。

(2) 戦争は過去のものになりつつあるが、テロは現在の問題である、あらゆる形態のテロは認められない、テロリストは和平の中断を狙っており、テロ事件に対しては過剰に反応せず、和平への取組を継続する必要があるとの指摘もあった。


5.イラク

(1) 安保理決議の採択を歓迎する、イラクの復興のため、今後何をすべきかについて調整することが必要である、国連の特別代表と協力し、支援の目録を作るべき、ブレマー大使や各国が補完的に取り組んでいくべき、等の指摘があった。

(2) 小泉総理からは、イラク復興支援のための準備会合が国連主導で近く開催されることを歓迎する旨述べた。


6.アフガニスタン

   治安のための部隊を展開している、テロとの闘いは抽象的なものではなく、誰が何をやるか、これまで何を達成したかを明確化すべき、アフガニスタンでは麻薬が軍閥の資金源となっており、国家の存在を脅かしている、等の発言があった。


7.小型武器

   小泉総理より、7月に開催される国連小型武器中間会合の成功が重要であるとの発言を行った。



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