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G7 / G8


持続可能な開発のための科学技術
G8行動計画 (仮訳)


 我々は、持続可能な開発のための世界首脳会議(WSSD)実施計画において認められたとおり、よりクリーンで、持続的かつ効率的な技術の開発を支援する必要性を認識している。転換技術に関する協力的な科学的調査は、汚染を削減することによって公衆衛生を改善し、グローバルな気候変動の課題に取り組むために温室効果ガス排出を削減する可能性をもたらしている。
 我々は、進歩のための大きな機会を提供する3つの分野に努力を傾注する。すなわち、全球観測戦略の調整、よりクリーンで持続可能、効率的なエネルギーの使用、ならびに農業の持続性、生産性および生物多様性の維持である。
 これらの活動の実行において、我々は、ほかの先進国と協力していくことを約束する。我々は、WSSDの目的を果たすために、開発途上国と移行経済国が持続的成長のための知見を同化し作り出すための能力を築き上げ、強化する必要があることを認識している。我々は、これらの国々の調査能力を高める上でこれらの国々を国際協力によって支援するとの、WSSDにおける我々の誓約を再確認する。


1.全球観測についての国際協力の強化
 我々は、
1.1.むこう10年間の我々各自の全球観測戦略の緊密な調整を図り、データの不足を最小化するための新たな観測を特定する。
1.2.大気、大地、淡水、海洋および環境システムについての信頼性あるデータを作り出すため、既存の作業を基礎とする。
1.3.これらのデータの世界的な報告、記録保存を改善し、既存のシステムの範囲の観測の不備をうめる。
1.4.相互のデータ共有の相互運用性を支援する。
1.5.来春の東京閣僚会合までにこれらの目的を達成する実施計画を開発する。


2.エネルギー技術の研究、開発および普及の加速化
 我々は、
2.1.汚染の削減を考慮に入れつつ、すべてのエネルギー源の効率性を高め、先進的なエネルギー効率的な技術の普及および理解を助ける。可能な手段としては、基準、公的調達、経済インセンティブおよび手段、情報ならびにラベリングを含む。
2.2.先進国および開発途上国の双方においてクリーンな技術の迅速な技術革新および市場への導入を促進し、国連気候変動枠組み条約のミラノ締約国会合、さらには国際エネルギー機関(IEA)、および国連欧州経済委員会、技術移転に関する専門家会合などの国際会議を含めて、民間部門を関与させるための適当な方策を見出す。
2.3.グローバルなエネルギー利用における再生可能エネルギー源のシェアを相当に高めることを目指す努力を支援する。
太陽光発電、沖合いの風力エネルギー、次世代風力タービン、波力・潮力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーにおける基礎的研究を活性化する。
この分野において新たに出てきつつある技術の研究結果、開発および展開を共有するために共同に作業する。
再生可能エネルギー技術をより価格的に競争力を得られるように作業する。
2004年春のボンでの再生可能エネルギーについての国際会議に参加する。
2.4.燃料電池・水素技術(発電、輸送、水素生産、保管、分配、最終用途及び安全性)の開発を加速化する。
IEAそのほかの既存の機関を通じて、完全な相互互恵の原則に基づいて、競争的なものとなる前の研究において、国際協力および情報交換を拡大する。
燃料電池車をより価格競争力のあるものとする上での障害を取り除くべく産業界と協力し、この目標を20年以内に達成するために努力する。
適当な既存の機関において国際的に承認された規格・基準の策定を加速化する。
インフラの開発を通じて、我々の、あるいはほかの市場において、水素技術の使用をより容易にするよう共同して作業を行う。
2.5.よりクリーンで、効率的な化石燃料技術および炭素隔離システムの入手可能性および利用可能性を大幅に拡大し、デモンストレーション・プロジェクトを含めて、共同研究開発および国際協力の拡大を追及する。
2.6.地球環境ファシリティに対して、そのプログラムの策定において、エネルギー効率性、再生可能エネルギー、よりクリーンな化石燃料技術、ならびにエネルギーの持続可能な利用を含めるよう促す。
2.7.燃料の質についての社会的必要性がG8諸国の中で多様化していることを認識した上で、次世代自動車、クリーンなディーゼル、バイオディーゼルについての規格・基準を策定する。
2.8.我々の国内的な手続きに従って、次世代自動車を含めてクリーンで効率的なモーター車を推進する。
2.9.電気的・電子的機器のエネルギー効率性を上げるために産業界と共同して作業を行う。
2.10.より安全で、信頼性があり、転用および拡散に強い、より進歩した技術を開発するために、核エネルギーを使用し続けるG8諸国の努力に留意する。


3.農業および生物多様性
 我々は、
3.1食糧および農業に用いられる遺伝資源の保存および持続可能な利用を促進する。
農業の研究開発のための植物的遺伝資源に対する利用機会、ならびにその利用から生じる利益の平等な共有を可能にするような、標準的な物質移転合意についての交渉を完結させることにより、食糧および農業に用いられる植物遺伝資源についての国際条約を支持する。
遺伝資源に関する国際連合食糧農業機関の委員会により策定された優先事項の枠組みにおいて、遺伝資源の保存のための資金供給を確かなものとする努力を支持する。
3.2.開発途上国が持続可能な方法で農業の生産性を改善することを支援する。
農業研究を広める上での国際農業研究協議グループの重要な役割を、農業技術研究グローバルフォーラムおよびほかの地域的かつ国内的な農業経済研究機関を、南北あるいは南南研究パートナーシップと同様に、支持する。
官民パートナーシップも含めて、とりわけアフリカなどの開発途上国の農村部貧困層に対して、地方の経済社会的・環境的条件に適した技術を供与する活動を支援する。
3.3.関心ある国におけるバイオテクノロジーの安全な使用を含めて、持続可能な農業技術および実際の活動を促進する。これにより、飢饉を防ぎ、栄養状態を引き上げ、生産性を改善し、水およびそのほかの天然資源を保持し、化学物質の利用を削減し、人間の健康状態を改め、生物多様性を維持することが可能になる。
・ローマ世界食糧サミットからの約束を実施するため、2003年6月22日から 25日のサクラメントでの農業科学技術閣僚会合に参加する。
3.4.我々が以下を行うのを助けるために、衛星映像技術など最新技術を使用する。
森林の違法伐採との戦い
持続可能な森林経営の促進
農業の生物多様性および保全の促進


 我々は、特に経済協力開発機構において、物資フローについての我々の理解を高め、資源生産性指標についての作業を継続する。
 我々は、気候変動に関する世界会議(2003年9月、モスクワ)での地球規模の気候変動の問題についてのいろいろな側面について議論する。
 我々は、開発途上国において、これらの技術に関連する研究開発の結果の利用を容易にするべく、開発途上国および関連する多国間機関とのパートナーシップの作業を行い、そして持続的開発に貢献する。環境にやさしい生産物の貿易自由化もまた、このことに貢献する。
 我々は、プログラムと優先順位を比較し関連付けるため、ならびに全球観測、よりクリーンなエネルギー、農業および生物多様性についての研究に取り組む将来のプログラムのより効果的な計画策定との可能な関連性に含めて支援するために、G8の上級政策担当・研究担当者および研究機関を招いて会議を開催する。このグループは、これら3分野で独自の研究プログラムを持つ開発途上国を助ける方策を、特に我々の研究プログラムを第三国に開放する可能性を探ることによって、検討すべきである。


目次


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