貿易に関するG8協調行動
我々は、多角的貿易体制に強い信頼。貿易自由化とルールの強化が世界経済、特に途上国の成長に資するものと信ずる。WTOで現在、行われている交渉は世界経済活性化、雇用増加、持続的な成長、国際的な良い統治、貧困撲滅のためのG8の取り組みにとって不可欠。
我々は、全ての国、特に最貧国への市場アクセスの改善が実現されるよう、現在の交渉でリーダーシップを発揮し、多角的貿易体制を発展させる。したがって、我々は、定められた予定(交渉期限は2004年末)に沿って、交渉の目標を実現させると共に、9月に開催される閣僚会議が目標達成のために必要な決定を行えるよう約束。
これらの目的のため、我々は閣僚等に、WTOの他のパートナーと共に以下の行動を執るよう指示する。
- 農産品、非農産品、サービスでの更なる市場開放の枠組み作りに向けた作業の実施。途上国の関心品目に特別の注意を払う。
- WTOルール、規律の強化に向けての作業。
- 医薬品製造能力のない途上国に、廉価なコピー薬を輸出するための多角的な解決策の確立(知的財産権)。G8の中には、廉価でコピー薬を輸出する国をWTO紛争処理に訴えない(モラトリアム)とする国あり。
- 全てのシンガポール・イシュー(注:投資等の新しい分野のこと)の交渉方式に関する合意の追求。
- 途上国がWTO交渉に十分に参加したり、貿易協定を実施したり出来るようにするための技術支援の実施。
- 貿易、金融、開発政策の統合。
- 対途上国特恵制度(注:途上国からの輸入に例外的に低い関税を適用する制度)の改善。
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