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G8外相会合
(概要と評価)
- 1.6月9日~10日、ケルンにてG8外相会合が開催された。
2.主要テーマとして、(1)人間の安全保障(2)紛争の予防・解決、(3)不拡散・軍縮、(4)グローバリゼーションの外交政策的側面(5)地域問題の5つが設定され、それぞれの項目の下で幅広い議論が行われた。その成果は、「G8外相総括」(例年の1/3程度のコンパクトなもの)として発表された。
3.議論の中心は、コソヴォ問題であった。
- (1)8日、G8緊急外相会合で政治的解決に向けた安保理決議案が作成されたことを受け、右決議案の採択に向けた道筋が付けられ、NATO・ユーゴ軍の合意達成の上で大きな役割を果した。また、ポスト和平合意の文民プレゼンスのあり方及び南東欧安定化戦略について議論された。
(2)高村大臣より、和平履行のためG8が引き続き協力していくことが重要である旨述べつつ、文民プレゼンスの意志決定メカニズムに我が国の参加の確保が必要な点を指摘し理解を得た。また、ユーゴの民主化が同国への復興支援の条件であるとの考え方には基本的に賛成するが、人道的観点に立って限定的な支援は検討すべき、更に、民主化を進めるモンテネグロへの支援の検討も必要である旨指摘を行った。
- 4.その他、我が国との関係で特筆すべき点は以下のとおり。
- (1)人間の安全保障
21世紀に向けた政策目標として、小渕総理も提唱してきた「人間の安全保障」が打ち出された。我が国拠出による国連「人間の安全保障基金」等の取組につき、高村大臣より説明を行い、各国より高い評価を得た。(2)紛争の予防・解決
紛争のあらゆる段階での包括的な取組を実効的ならしめるため、国連の改革・機能強化の重要性が確認された。また、独のイニシアティヴにより、本年12月ベルリンにて紛争の予防・解決に関するG8外相特別会合が開催されることとなった。(3)不拡散・軍縮
昨年のインド・パキスタンの核実験後の情勢を踏まえ、引き続き両国に対しCTBT早期締結等の措置の実施を粘り強く求めていくこととなった。また、高村大臣より、5月末の訪露の際発表された「軍縮と環境保護のための日露共同作業」につき説明し、各国より高い評価を得た。(4)グローバリゼーションの外交政策的側
経済危機に対処するため、我が国が従来より重視してきたソーシャル・セイフティー・ネット等の重要性、及びその整備のための多数国間及び二国間の協力促進等につき外相総括に盛り込まれた。(5)地域問題
- 朝鮮半島
我が国の主張が取り入れられ、G8として、安全保障や人道(我が国の拉致問題、韓国の離散家族問題等を念頭においたもの)の分野で北朝鮮の建設的な対応を求めていく旨の文言が外相総括に盛り込まれた。- インドネシア/東チモール
我が国等の主張もあり、総選挙の実施を歓迎し、同国の改革プロセスを支援する前向きなラインが外相総括で言及された。
- 5.首脳会合において取りあげるべき政治問題として、コソヴォ、中東和平、サイプラス、不拡散・軍縮等を検討することとなった。
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