(2) 外交面では、非同盟主義を掲げているが、旧宗主国である英国、フランスをはじめとする先進諸国と経済関係を中心に緊密な関係を有している。近年は97年にインド洋マグロ委員会の本部をセイシェルに誘致したほか、98年2月には、我が国をも兼轄する大使館(実館)をマレイシアに開設した。また98年には南部アフリカ開発共同体(SADC)に加盟するなど、アジア、アフリカ諸国に対しても積極的な外交を展開している。
(3) 経済は、観光業とその関連産業(GDPの約60%)及び水産業に依存していること並びに輸入に大きく依存していることが特徴である。一人当たりのGNPは1998年値で6,420ドルとアフリカ諸国の中にあっては群を抜いて高いが、第三次産業への依存体質は外的環境の変化に影響されやすいという弱点を有している。98年の観光客数は前年比約4.5%減であった。また、水産業は98年の後半に著しい水不足に見舞われ、マグロ加工工場が一時的に閉鎖される等大きな打撃を受けた。
(4) 我が国は、セイシェルから魚等を輸入し(99年輸入額581万ドル)、同国に自動車等を輸出している(同輸出額375万ドル)。また、セイシェルからは90年7月にルネ大統領が来日したのを始め、ドゥ・サンジョール外相(当時)が数次に亘り来日したほか、98年10月にはボンレム外相がTICAD
