バングラデシュ(国別援助計画の概要)
- 政治・経済・社会情勢
91年以降、民主化が定着。経済構造改革は一定の成果をあげている。後発開発途上国中最大の人口を有する。
一人当たりGNP (98年)とGDP成長率
(90-98年平均)実質GDP成長率 350ドル、4.7%
(世銀資料)93年4.2%、94年4.7%、95年5.3%、96年5.1%、97年5.3%、98年4.7%、99年4.3%
(IMF資料)
- 開発上の課題
第5次五か年計画(97/98~01/02年)では、貧困緩和が最大の開発目標、年平均7%台の経済成長を目指しており、工業及びエネルギー・セクターによる経済の牽引を想定している。
開発上の主要課題は、(1)貧困緩和、人口増加率の抑制、(2)農業・農村開発、(3)工業化の推進、(4)自然災害の克服、(5)環境の改善である。
- 我が国の対バングラデシュ援助政策
(1)対バングラデシュ援助の意義
経済協力を中心に一貫して良好な関係を有しており、親日的で我が国への期待感が極めて強い。バングラデシュは、国連、非同盟グループ等で活発な外交を展開し、後発開発途上国の代表を自認しているほか、南アジア諸国の関係強化にも尽力している。同国との関係強化は我が国の対途上国関係全般に貢献するとともに、南アジア地域の政治的安定にも資する。大きな援助需要を踏まえ、債務負担能力に十分留意しつつ、援助を実施する必要がある。
(2)ODA大綱原則との関係
総じて望ましい方向に向かっている。
(3)我が国援助の目指すべき方向
(イ) より一層、質に重点を置く援助を目指す。自助努力を促す援助に留意するとともに、(1)同国の資金需要、(2)援助受入能力、(3)債務負担能力等を併せて考慮する必要がある。 (ロ) 後発開発途上国であることから、無償資金協力及び技術協力を基本とする。 (ハ) 円借款については、債務負担能力に十分留意した上、経済効果が高く、かつ、適正な規模のインフラ案件等につきケース・バイ・ケースで対応する。 (ニ) 技術協力と資金協力との連携を強化。 (4)重点分野・課題別援助方針
(イ) 農業・農村開発と農業生産性向上 (ロ) 社会分野(基礎生活、保健医療等)の改善 (ハ) 投資促進・輸出振興のための基盤整備 (ニ) 災害対策 重点分野に共通する課題である人材育成、制度面の強化、環境についても配慮する。
(5)援助実施上の留意点
(1)援助受入能力の強化、(2)援助国、国際機関との連携、(3)NGOとの連携
- 援助実績
(1)我が国の実績(支出純額、単位:百万ドル)
有償 無償 技協 合計 供与先順位 99年(暦年) -103 201 25 124 14位 99年(暦年)までの累計 1,661 2,643 391 4,694 6位 (2)DAC諸国からの実績(支出純額、98年(暦年)、単位:百万ドル)
二国間総額 1位 2位 3位 624 日本 189 英国 99 ドイツ 65 (3)国際機関のODA実績(支出純額、98年(暦年)、単位:百万ドル)
国際機関総額 1位 2位 3位 630 IDA 291 ADB 183 EC 87
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