囲みII-6 パリクラブ(主要債権国会合)とは
○ パリクラブとは、対外債務の返済が困難となった国に対して、二国間公的債務(ODA債権及び非ODA債権)の債務再編措置を取り決めるための非公式会合です。1956年、アルゼンチンの債務問題を扱ったのが始まりであり、原則、毎月、仏・経済財政産業省で開催され、常時参加国はG7各国を含む19か国です。
○ パリクラブでは、債権国、債務国とも政府が代表となって交渉し、債務国がIMFとの間で融資を伴う経済プログラムに合意していることを前提として債務再編措置(繰延べ又は削減)に合意します。債務再編においては、債務国の経済状況や債務の状況を踏まえ、ケースバイケースで債務国の状況に見合った適切な措置を適用していくこととなっています。
○ パリクラブにおける債務再編を行う場合には、債務国に対して、パリクラブと合意した措置と同等の措置で、非パリクラブ諸国や民間債権者とも債務再編に合意することを求めます(コンパラビリティーの原則)。また、パリクラブでは、多数決ではなく全会一致で決定が行われます。
○ パリクラブはこれまで、78か国に対し371回の債務再編措置を実施しています(2004年1月末現在)。
注:非ODA債権には、国際協力銀行のアンタイドローンや日本貿易保険の有する付保商業債権等のODAに分類されない公的債務が含まれます。