I-4 G8アフリカ行動計画(概要)
1.行動計画:NEPADに対するG8の対応策
本行動計画は、「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」に対する支援と協力の基礎となるG8の対応策。
2.援助の選択的実施:「強化されたパートナーシップ」
強化されたパートナー諸国
●「良い統治」、法の支配、人への投資、経済成長、貧困削減を推進し成果を上げる国
→援助の重点的実施
→アフリカ諸国間の「相互審査プロセス」は判断の基礎
それに準ずるアフリカ諸国
●実績は不足するもののNEPADの目的実現にコミットし、政策を推進する国
→引き続き協力継続
国民の利益、尊厳を無視する政府
→人道上の要請にのみ対応
3.資金的コミットメント
○2002年3月の「開発資金国際会議(モンテレイ)」で、国内貯蓄、貿易・投資、ODAを含むあらゆる開発資金の効果的な活用に努力することを約束。
○開発資金国際会議の機会に表明された援助増額分(120億ドル)のうち半分あるいはそれ以上は、アフリカに振り向けられることになりうると確信。
4.具体的施策
(1)平和と安全の確保
1.1 武力紛争の解決努力への支援
1.4 地雷除去支援
1.6 紛争後の国、紛争予防に努める国への平和構築支援等
(2)統治機構・ガバナンス(統治)の強化
2.1 行政府、立法府、司法府の強化に向けた能力構築等、政治的ガバナンスに関する支援
2.2 健全なマクロ経済戦略の実施、財政管理の強化等、経済的ガバナンスに関する支援
2.3 アフリカの相互審査プロセスへの支援等
(3)貿易、投資、経済成長、持続可能な開発の促進
3.1 アフリカ域内及び他の地域からの投資誘致と経済成長に向けた政策の実施への支援
3.3 アフリカ産品(特にLDC産品)への更なる市場アクセスの供与
3.4 貿易関連技術支援及び能力構築への更なる支援の向上
3.6 ODAの効率化、「強化されたパートナーシップ」対象国へのODAの強化等
(4)債務救済の実施
4 ●HIPC信託基金に予想される不足分を全面的に補充することにコミット
●外的ショックにより経済状況の根本的変化を被った国々に対する、ケース・バイ・ケースでの追加的な債務救済
●HIPCイニシアティブにおいて最大10億米ドルの資金不足が生じうることを認識し、その資金不足のうちのG8の負担分を拠出
(5)知識の拡大:教育の改善、促進及びデジタル化による機会の拡大
5.1 あらゆるレベルの教育の質の改善に向けた努力への支援
5.2 女性及び女子が平等に教育を受ける機会を確保するための努力への支援
5.5 経済的、社会的、政治的発展に向けた情報通信技術(ICT)の効果的な活用への支援等
(6)保健の改善及びHIV/AIDSとの闘い
6.1 HIV/AIDSとの闘いを支援
6.2 効果的な病気治療を行うための保健制度の構築努力への支援
6.3 2005年までのポリオ撲滅のために十分な資金を投入等
(7)農業の生産性向上
7.1 アフリカへの農業支援を国際的な優先事項とするための支援
7.2 生産性及び競争力の改善に向けた協力
7.3 アフリカの食糧安全保障改善に向けた努力等
(8)水資源管理の改善
8.1 水資源の開発、管理の改善に向けた努力への支援