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II-3 青年海外協力隊:幼稚園教諭窪田景子さん(中国)


私は、青年海外協力隊員として、2000年7月から2002年7月までの2年間、中国広西省壮族自治区柳州市で活動しました。21世紀を中国で迎え、WTOへの加盟、オリンピック開催権の獲得、と伸び盛りの中国を肌で感じてきました。
配属先は92年に中国で初めて幼稚園教諭隊員を受け入れた幼稚園で、過去3人の隊員が美術、音楽、体育、モンテッソーリ教育、とそれぞれの特性を生かした協力活動を行い、成果をあげてきました。10年にわたる派遣期間中、全クラスを訪問する「巡回型」から専属クラスを持ち断片的ではない協力効果をあげることのできる「クラス担当型」に活動形態を移行してゆき、惜しまれながら隊員の派遣は4代で終了しました。
最後の隊員として配属された柳州市直属機関幼稚園は、市の官僚クラスの子供約800名が通い、職員、保護者共に知的水準が高く、週のはじめの朝礼で国旗掲揚を行うわが子の晴れ姿をビデオカメラで撮影する家庭も見られました。
3代目に引き続き、台湾で80年代から盛んになり94年に北京で紹介され96年からは配属先でも導入されたモンテッソーリ教育の運営に関わりました。約100名の幼稚園児を3クラスの縦割りにして運営を行いました。
また、個人の活動と平行して、中国看護士隊員の活動をモデルに、グループ活動の必要性を探りました。中国で求められる技術レベルの高さに対応するためです。現在、中国では、グループ活動の可能性を模索しながら、8名の隊員が活動中です。帰国後、私は、都内養護学校で、非常勤講師として勤務しており、肢体不自由児と関わりのある生活を送っています。


台湾製のモンテッソーリ教具を操作する4歳児


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