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5.イエメン
2002年12月、スカッドミサイル等の武器貨物を積載した北朝鮮船籍の貨物船がイエメン沖のアラビア海でスペイン軍艦船の臨検を受け、イエメンによる北朝鮮からの武器輸入の事実が発覚しました。
わが国はかかる事態を深刻に受け止め、事件発生直後にイエメン政府に対し、ODA大綱との関連においては、武器輸入等の動向に十分注意を払うことを定める同大綱原則に対する認識と理解を深めるよう強く申し入れました。これに対し同国政府より、日本政府の懸念を十分理解する、このような出来事を二度と繰り返すことはない、との回答を速やかに得ました。
わが国としては、今後とも、二国間協議の場などあらゆる機会を活用し、ODA大綱の考え方につき、イエメン側の認識と理解を深めるよう努力を払っていく考えです。また、今後の対イエメン経済協力については、今般のミサイル等の武器輸入問題へのイエメンの対応、同国の経済社会状況、テロとの闘いにおける同国の役割等、種々の要素を総合的に判断の上、具体的に検討していくこととしています。