わが国は54年10月6日に、コロンボ・プランへの加盟を閣議決定し、この日から政府ベースの技術協力を始めました。
コロンボ・プランは、第2次世界大戦後最も早く組織された開発途上国援助のための国際機関で、正式名称は「アジア及び太平洋の共同的経済社会開発のためのコロンボ・プラン」。主に技術協力を通じて、アジア太平洋地域の国々の経済・社会開発を促進し、その生活水準を向上させることを目的としており、51年に活動を開始しました。
第2次世界大戦後、わが国は、世界銀行やユニセフなどの国際機関や各国から食糧・衣料品など物資の援助や、鉄道・道路などインフラ整備への資金援助を受けて、驚異的な発展を遂げることができました。そしてコロンボ・プランへの加盟を契機として、わが国は被援助国から援助国としての役割を果たすようになったのです。わが国は87年に、この記念すべきコロンボ・プランへの加盟日である10月6日を「国際協力の日」とすることを決定しました。この日には、各地で国際協力フェスティバルなどの国際協力関連のイベントが開催されています。
そのコロンボ・プランは、2001年、活動開始から50周年を迎え、スリランカのコロンボでその記念式典及び第38回協議委員会が開催されました。スリランカ首相や在スリランカ日本大使などが出席した記念式典では、これまでの50年間の活動を振り返り、情報通信技術(ICT)への対応や南南協力の重要性が強調されました。このほか、50周年記念冊子や記念切手、記念コインを発行したり、小中学生を対象に絵画コンテストを開催しました。
記念式典でも触れられたとおり、近年は、わが国の提案によって南南協力の促進に力を入れています(2001年度は30万ドルを拠出)。わが国のイニシアティブで南南協力の推進を進めていくことは、わが国の政府開発援助(ODA)大綱(92年閣議決定)の精神にも合致しますし、また、政府開発援助に関する中期政策(99年公表)に掲げる重点課題の一つでもあります。
創立50周年記念切手
50周年記念式典の様子