資料編 > 第5章 > 第9節 ●重債務貧困国に対する債務救済に関する我が国の追加的措置についての官房長官発表
平成12年4月10日
一、昨年のケルン・サミットでは、重債務貧困国の債務問題が重要なテーマとして議論され、真に救済を必要とし可能な限りの自助努力を行う国々に対し、ODA債権の100%削減を含む救済を行うことが合意されました。
二、本年のサミットでは、貧困削減等、さまざまな開発上の課題が取り上げられる見込みであり、議長国たる我が国としても指導性を発揮するため最大限の努力を払う考えです。債務問題についても、ケルン・サミット合意の迅速な実施が急務であり、我が国としては、今般、国際的枠組みの下での非ODA債権の削減率の90%から100%までの拡大、及び、世界銀行の多国間債務救済基金に対し、既拠出分と合わせ、合計2億ドルまでの拠出を行うことと致しました。
三、重債務貧困国の問題は、人道的にも、国際社会の平和と安定の確保の観点からも看過し得ない重要な課題です。我が国としては、アフリカ諸国を中心とするこれらの国々に対し、無償資金協力の拡充を含むさまざまな方策により、引き続き支援を行っていく所存です。同時に、他の関係国・国際機関に対しても、今後各々の取り組みを一層強化するよう強く求めていく考えです。