日本はなぜ援助を行うのでしょうか? |
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豊かな国が貧しい国に手を差し伸べる。日本が援助を行う理由はただそれだけではありません。途上国を悩ませているさまざまな問題に目を向けるのは地球の未来と世界の平和を守るためであり、日本自身の将来を支えるためでもあります。 |
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日本と途上国は互いに支えあっています |
日本は世界でもっとも経済や産業が発達した国のひとつとして、さまざまな製品や技術を海外に輸出して生活の安定を保っています。しかしその一方では、産業の土台となる石油・木材などの原材料や、生活に必要な食材、衣料品などの多くを途上国からの輸入によってまかなっています。このように大切なパートナーである途上国に対して日本が援助を行うことは、その国のくらし向きを良くするのに役立つばかりか、途上国の安定や発展によって日本の安全や繁栄を支えるためにも欠かせないことといえます。
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新しいODA大綱
2003年8月に閣議決定された「政府開発援助大綱(ODA大綱)」は、ODAの戦略性、機動性、透明性および効率性を高め、幅広い国民参加を促進するために策定されました。この大綱では、ODAを行う目的について、「国際社会の平和と発展に貢献し、これを通じて我が国の安全と繁栄の確保に資すること」とし、ODAを通じた取り組みは、平和国家である我が国にとって国際社会の共感を得られるもっともふさわしい政策であると位置づけています。 |
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より良い地球の未来を築くために |
グローバル化の進展するなかで、地球上には、依然として貧困や飢餓、民族的・宗教的な対立や紛争、テロ、自由・人権や民主主義の抑圧、男女の格差など数多くの問題が存在し、それらが複雑に絡み合っています。これらの問題のなかには、地球の温暖化をはじめとする環境問題、HIV/AIDSなどの感染症のように地球的規模の問題として、国境を超え、人間にとって大きな脅威となっているものも少なくありません。これらの問題に対しては、世界中の国々や人びとが力を合わせて取り組んでいく必要があります。このようなことも、日本が行っている援助の大きな柱となっています。
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日本もかつて世界に助けてもらいました
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第二次大戦が終わったあと、荒れ果ててしまった日本が無事に立ち直ることができたのは、海外の国々から多くの援助を受けたからでした。たとえば、ユニセフ(国連児童基金)は当時の金額で約65億円を使い、日本の子どもたちのために学校給食や医薬品を贈ってくれました。また、東海道新幹線、東名高速道路、黒部第4ダムなどは世界銀行からの融資によってできました。
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(外務省パンフレット「ODA-世界と地球の未来のために」より) |
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