コラム目次 | 前のコラムに戻る | 次のコラムに進む
-

コラム  

日印交流年を振り返って

 

最近、インドはBRICsと呼ばれる新興諸国の中でもIT技術をはじめとするその高い経済力の面で世界中から注目されています。また、インド式計算やインド料理・映画などを通じて、日本人にとってもより身近な存在になっています。

国と国とが真の友人として絆を強めていくためには、政治や経済のみならず、文化や人の交流によって国民同士の相互理解を深めることが重要です。このため、日印両国の政府は、日印文化協定締結50周年に当たる2007年を「日印交流年」とし、年間を通して両国で各種の交流事業が約400件も実施されました。

「学生による日本文化祭を企画して日印交流年に参加したい。」ニューデリーの日本大使館を訪れたインド・ネルー大学のチョーハン教授はこう切り出しました。2007年を通じてインドで実施された交流事業の特徴は、こうしたインドの人々による自発的な企画を尊重したことにありました。その結果、日本の伝統芸能の紹介や展覧会、講演会などの大型事業とともに、現地に溶け込んだ心の通う草の根レベルの交流事業も数多く実施されました。チョーハン教授を中心として進められた交流事業もこのようなものの一つです。ネルー大学では、教授やインド人学生、さらには日本人留学生も参加する実行委員会が立ち上げられ、様々なアイデアが検討されました。

半年に及ぶ準備期間を経て、2007年3月19日及び20日の2日間にわたり、ニューデリーにおいて日本文化祭が実施されました。内容は日本語劇、日本料理屋台、生け花デモンストレーション、日本の民芸品や最近の若者文化に関する展示会、映画会等盛り沢山なものとなりました。ネルー大学だけでなく、デリー大学、民間の日本語学校、生け花インターナショナル、現地在住の日本人の方々、日本大使館、国際交流基金など多くの人や組織がこの催しを支えました。日本文化祭は、インド人と日本人の合作の交流事業として結実し、大成功をおさめました。終了後、今回の日本文化祭の実施に携わったインド人学生の間から、今後もこうした催しを継続したいとの大きな声が挙がり、第2回文化祭が2008年中にも実施される見通しとなっています。


写真・学生による焼鳥屋台

学生による焼鳥屋台

写真・日印交流年ロゴマーク

日印交流年ロゴマーク

写真・学生による日本語劇(花咲じいさん)

学生による日本語劇(花咲じいさん)


-
コラム目次 | 前のコラムに戻る | 次のコラムに進む