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(8)第8回ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会合議長声明(骨子)


 
 (2001年7月25日、於:ハノイ、ベトナム)

 1.ARFプロセスの概観

 (1)ARFプロセスが、アジア太平洋地域における政治・安全保障上の対話と協力の強化、促進に重要な役割を果たしたことを認識。
 (2)予防外交の概念と原則やARF議長の役割強化等に関するペーパーの採択、ISGによる次期インターセッショナル期間における予防外交に関する議論の継続に合意。

 2.議論の概要

 (1)アジア太平洋地域の情勢は比較的安定している点につき認識を共有。地域の平和と安全保障の鍵として、主要国間の平和的で安定した関係の重要性を認識。
 (2)昨年の南北首脳会談に続く南北対話と協力の増進を含む朝鮮半島における前向きな進展に満足の意をもって留意。第2回南北首脳会談の重要性を強調。南北和平プロセスの継続に向けた国際社会の継続的な努力を歓迎。未解決の安全保障及び人道上 の懸念が対話を通じ対処されることを認識。北朝鮮のARFへの積極的な参加を評価するとともに、これがARFの強化と地域の平和と安定を増進すると認識。
 (3)南シナ海情勢に関し、関係国の協議の進展を歓迎。関係国の自制と信頼醸成を奨励。
 (4)インドネシアに関し、メガワティ新大統領が憲法に則り、民主的かつ平和裡に選出されたことを歓迎。秩序ある平和的な移行が政治的安定と経済復興の加速につながることを期待。インドネシアの領土の一体性及び政治的統一を支持。インドネシアの安定と繁栄は、地域の平和、安定及び繁栄に前向きな影響を及ぼすと理解。
 (5)東チモールの国家建設の努力の過程における国際社会の支援の必要性を強調。
 (6)ミャンマーにおける国内融和のプロセスの進展を歓迎。
 (7)大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散及びミサイル防衛システムの影響につき議論。全ての国がCTBTの署名と批准を行い、NPTへの加入を求めるとの要請に留意。カットオフ条約の即時交渉再開の要請に留意。核兵器国の核軍縮に向けた努力の重 要性を強調。
 (8)国境を越える犯罪が地域の平和と安定に課題であることを認識。更なる協力の重要性を強調。
 (9)国連小型武器会議の結果に対する支持を表明。

 3.今期インターセッショナル期間の活動

 (1)信頼醸成措置に関するISG会合の活動を賞賛。
 (2)ARF議長とトラックIIとの間の非公式な接触の意義に留意。

 4.ARFの将来の方向性

 (1)アジア太平洋地域における政治・安全保障に関する対話と協力のための効果的なフォーラムとして、ARFをより一層発展させることを支持。
 (2)信頼醸成の重要性につき強調。予防外交の概念と原則の議論に進展が見られたことに満足の意をもって留意。予防外交について議論を強化し、ARF・SOMと閣僚に対して提言を提出することを、信頼醸成措置に関するISGに対し要請。
 (3)信頼醸成措置と予防外交との重複部分であるARF議長の役割の強化、ARFにおける専門家・著名人の登録、安全保障に関する年次概観、地域安全保障問題に関する自主的な背景説明の進展に満足の意をもって留意。

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