(4)米ソ軍縮交渉に関する国会決議
(衆議院,85年4月21日)
核兵器の廃絶を目指す軍縮の促進は,現在の世界にとって緊急かつ最重要の課題であり,折から被爆40周年を迎え,あらためて世界の平和と安定を希求する我が国民の強い念願である。
しかし,近年の国際情勢には極めて厳しいものがあり無制限の軍備競争及び国際関係の緊張が,このまま継続し,ひとたび核戦争が勃発するようなことになれば人類全体が滅亡の危機に瀕することは不可避である。
このような国際情勢の中で,本年3月12日より,米ソ両国間で核兵器及び宇宙兵器に関する新たな軍縮交渉が開始されたことは,誠に意義深いものがあり,本交渉の成果を強く期待するものである。
よって,本院は,米ソ両国が,核大国としての重大な責任を自覚するとともに,核兵器不拡散条約第6条の約束を遵守し,真剣な態度で交渉を積極的に展開し,米ソ共同声明(1985年1月8日)において言及されているすべての領域における核兵器の究極的な完全廃絶をもたらすことを強く要望する。
政府は,この際,軍縮促進のためあらゆる努力を続けるべきである。
右決議する。