(13)ラングーン事件に関する内閣官房長官談話

(83年11月7日)

1.ビルマ政府は,11月4日,同国における全斗煥大統領一行に対する爆弾テロ事件は北朝鮮の指示による犯行である旨明らかにした。かかるテロ行為は,世界の平和と秩序に対する許し難い行為であり,非人道的行為であって,国際社会により強く糾弾され,排斥されなければならない。

2.政府としては,テロ行為は国際的に断じて許されるべきではないとの我が国の毅然たる姿勢を示し,北朝鮮との各種交流の在り方につき厳しい検討を加えるという観点から,当分の間次の措置をとることとした。

(1)我が国の外交官と北朝鮮の職員との第三国における接触を厳しく制限する。

(2)国家公務員の北朝鮮渡航を原則として見合わせる。

(3)北朝鮮からの公務員の入国は原則として認めないこととし,その他の北朝鮮からの入国については,その審査をより厳格に行うこととする。

(4)我が国と北朝鮮との間を航行することとなる特別機については,第三国のものであっても我が国への乗り入れを認めない。

3.なお,この事件を通じて朝鮮半島の緊張が激化することは避けなければならず,朝鮮半島の永続的平和と安定を目指す我が国としては,この地域に深いかかわりを有する関係国との対話を促進するよう引き続き努力していく所存である。

4.本談話に盛られた政府の北朝鮮に対する厳しい態度に対し,国民各位の理解と支持を求めたい。

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