(12) 第2回湾岸協力理事会首脳会議コミュニケ(要旨)

(1981年11月11日,リヤド)

1. GCC最高評議会(首脳会議)は,湾岸地域にその地位を築くことを目的とする域外勢力のあらゆる試みを討議し,湾岸に危険をもたらし,外国の影響力の侵入を招く,右試みに反対した。また,同評議会は,湾岸の治安と安定は域内国の責任であることを再確認するとともに,大国の湾岸への介入に反対し,国際平和と安全のために,湾岸地域から国際的対立,なかんずく艦隊及び外国基地を遠ざけることの必要性を強調した。

2. 評議会は,中東情勢につき討議し,パレスチナ人民の自決権及びPLO指導下での独立国家樹立権という,パレスチナ人民の譲ることのできない権利奪還のための闘争への全面的支援を新たにした。GCCは,中東における公正な平和は,聖なるジェルサレムを含む全アラブ被占領地からのイスラエルの撤退及びアラブ領土に設立されたイスラエル入植地の撤廃によってのみ達成されるとの確信を新たにした。

3. 評議会は,サウディ・アラビアが発表した中東和平諸原則に対するアラブ及び国際的な反応を検討し,サウディ・アラビアに対して同諸原則を,パレスチナ問題に関するアラブの統一された立場をつくりあげる目的をもって,モロッコで開催される第12回アラブ首脳会議の議題に含めるよう要請することを決定した。

4. 評議会は,アラブの現状につき検討し,アラブの団結を達成するためにGCC加盟国は真剣に努力することを決議した。

5. 評議会は,イラン・イラク紛争とその湾岸に及ぼす影響につき討議し,OIC,非同盟諸国及び国連による和平努力を支持するとともに,これら和平努力が成功するようにとの希望を表明した。

6. 評議会は,アフガニスタンにおける情勢並びにこれと関連する同地域の安全と独立及び国際平和に対する危険につき検討し,この点につきイスラム会議の決議への支持を再確認した。

7. 6月8日リヤドで開催されたGCC蔵相会議でイニシアルされ,8月31日,9月1日のタイフにおける外相会議で討議されたGCC経済協定を検討した結果,評議会は,この重要なステップが加盟国間の障害を取り除き,湾岸地域の団結へとつながる確固たる土台の上に立って,この地域の人々の間の絆を補強するものと見なした。更に,評議会は,これがGCC全加盟国の発展と繁栄を確実なものとする理想的な方法であると見なした。

8. 評議会は,GCC諸国間の軍事的協力につき検討し,GCC諸国の独立と主権確保に必要な優先事項につき決定するために国防相会議を召集することを決議した。

9. 評議会は,第3回最高評議会を1982年11月の第1週にバハレーンにおいて開催することを決議した。

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