(6) 中国共産党第11期中央委員会第6回総会コミュニケ
(1981年6月29日,北京)
中国共産党第11期中央委員会第6回総会は,1981年6月27日から29日まで北京で開かれた。総会には中央委員195人,中央委員候補114人が出席したほか,53人が列席した。中央政治局常務委員の胡ヨウ邦,葉剣英・トウ小平,趙紫陽,李先念,陳雲,華国鋒の諸同志が会議を主宰した。
今回の総会の議事日程は,(あ)「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決議」を審議し,採択すること,(い)中央の主な指導メンバーを改選し,増員することの二つであった。総会の前に予備会議が開かれ,上述の議題について十分な下相談と真剣な討論が行われた。今回の総会は,第3回中央委員会総会後の我が党の歴史におけるまた一つの重要な意義を持つ会議であり,経験を総括し,団結して前進する会議だった。今回の総会は,党の指導思想の面で誤りを是正するという歴史的任務を達成した点で歴史にしるされることであろう。
総会が全会一致で採択した「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決議」は,マルクス主義の弁証法的唯物論と史的唯物論を運用して建国32年来の党の重要な歴史的事件,特に,「文化大革命」について正しい総括を行い,これらの事件の中での党の指導思想の正しい面と誤った面を科学的に分析して誤りの生まれた主観的要素と社会的原因について分析を加え,偉大な指導者であり教師である毛沢東同志の中国革命における歴史的地位を実事求是の態度で評価し,毛沢東思想を我が党の指導的思想とする偉大な意義をあますところなく論述している。この「決議」は,第3回中央委員会総会以来一歩一歩確立された,現代化された社会主義強国を建設するため我が国の状況に適した正しい道を確認し,我が国の社会主義事業と党の活動を引き続き前進させる方向をさらにはっきりと指し示している。総会は,「決議」の採択と発表は全党,全軍,全国各民族人民の思想,認識を統一し,心を一つにして新しい歴史的任務を達成するため奮闘するよう導く上で,必ず偉大にしてかつ深遠な影響を及ぼすものと考える。
総会は,華国鋒同志から出された中央委員会主席並びに中央軍事委員会主席の職務を辞任したいとの申し出に全会一致で同意した。総会は,無記名投票によって,中央の主な指導メンバーの改選と増員に伴う選挙を行った。選挙の結果は,次の通りである。
1. 胡ヨウ邦同志が中央委員会主席に選出された。
2. 趙紫陽同志が中央委員会副主席に選出された。
3. 華国鋒同志が中央委員会副主席に選出された。
4. トウ小平同志が中央軍事委員会主席に選出された。
5. 中央政治局常務委員会は,胡ヨウ邦,葉剣英,トウ小平,趙紫陽,李先念,陳雲,華国鋒の諸同志からなる中央主席と副主席で構成される。
6. 習仲勲同志が中央書記局書記に選出された。
総会は,今回の党中央指導メンバーの改選ならびに増員に伴う選挙によって,党中央のマルクス主義を基礎とした集団指導と一致団結が強められたものと考える。これは,第3回中央委員会総会以来の党の正しい路線と方針,政策を十分に貫徹する上で重要な役割を果たすものと考える。
今回の総会では,民主があますところなく発揚され,会議に出席した全員は思う存分に発言し,歴史的経験を締めくくる中で,また,党中央指導メンバーの人選を討議し決定する中で,実事求是という科学的態度をとり,批判と自己批判の精神を貫き,我が党が延安の整風の際につちかった優れた伝統を回復し発揚した。今回の総会は,我が党の確固とした団結を生き生きと示しており,我々の事業の生気あふれる姿を十分に反映している。
総会は,民主主義革命の時期に我が党が歴史的経験に対する正しい総括を経て革命の偉大な勝利を収めたように,今回も建国以来の党の歴史的経験に対する正しい総括を経て今後の社会主義の建設事業が新たな偉大な勝利を収めるのを促すにちがいないと確信している。
総会は,全党,全軍,全国各民族人民に対し,マルクス・レーニン主義,毛沢東思想の旗印を高く掲げ,党中央のまわりに一層固く結集し,引き続き,「愚公,山を移す」精神を発揚し,決意を固め,万難を排して我が国を現代化した,高度な民主と高度の文明を持つ社会主義の強国に一歩一歩築き上げるため奮闘するよう呼びかける。