(5) イスラエル機によるイラク原子炉爆撃についての外務大臣談話

(1981年6月9日)

1. 7日,イスラエル空軍機がバクダッド近郊の原子炉を爆撃した事件に関し日本政府は,イスラエルがかかる暴挙に出たことを極めて遺憾とする。イラク領空に侵入し,その施設を破壊した今回のイスラエルの行動は,いかなる理由があろうとも正当化され得ない。

2. 日本政府は,本事件によりアラブ諸国とイスラエルとの間の緊張が更に高まることを深く憂慮するものであり,事態が一層悪化せざるようすべての関係諸国が最高度の自制に努めることを希望する。

3. 日本政府はこの機会に核兵器の拡散は世界の平和を脅かすものであり,核不拡散条約に加入していない国が1日も早く同条約に加入することを希望するとの立場を改めて確認する。

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