3. 第34回国連総会
(1) 包括的南北問題交渉(グローバル・ネゴシエーションズ)
79年9月のハバナでの第6回非同盟諸国首脳会議において,アルジェリアのイニシアティヴのもとに,新南北対話ともいうべき包括的南北問題交渉(グローバル・ネゴシエーションズ,以下GN)の開始が提唱された。かかる提唱を受けて,第34回国連総会では,80年の国連特別総会において,エネルギー,通貨・金融,開発,貿易,一次産品の5分野を対象とした包括的南北問題交渉(GN)を発足することを決定する決議をコンセンサスで採択した。右決議は,GNの発足及びその準備を全体委員会に行わせることを決定したほかは,GNについての一般的アイデアを示したに留まつている。
したがつて,GNの対象議題の細目,具体的な交渉の仕方,交渉のタイムスケジュールなどの問題は,全て80年前半に4回の会合が開催される全体委員会で討議されることとなつた。
いずれにせよ,かかるGNの発足により,国連における南北対話は新たな局面を迎えることが予想される。
(2) 新・再生可能エネルギー国連会議
本件会議は,特に開発途上国の将来の総合エネルギー需要充足のために,新・再生可能エネルギー源(地熱,太陽熱,風力など)の開発利用促進措置の検討を目的として,81年に開催されるものである。第34回国連総会では,(1)本件会議開催地及び,(2)準備委員会の指定などにつき議論の焦点が当てられたところ,(1)については,従来よりその誘致に積極的関心を示していたケニア(ナイロビ)とすること,(2)については,天然資源委員会(経済社会理事会下部機関)をオープンエンドとして充てることを決定した。右準備委員会は,80年前半に2回開催され,本件会議の日程,議題作業計画などについての勧告を80年の経済社会理事会第2通常会期(再開会期)に提出する予定である。