-その他-

 

(ハ) カナダにおける対日世論

 I 総  論

カナダにおける対日世論の動向を把握するため,今般初めての試みとしてパブリック・オピニオン社(カナダ・ギャラップ社)による対日世論調査を同国の18才以上の市民725名を対象とし個別インタヴュー形式により本年1月第1週に実施した。

調査結果の詳細はIIのとおりであるが,調査事項ならびに調査結果の概要次のとおりである。

1. 調査事項

(1) 英国,米国等7カ国と比較した場合の日本に対する友好度。

(2) 日本を含むアジア・太平洋地域6カ国のうちどの国をカナダの当該地域における最も重要なパートナーとみなしているか。

(3) 日本を予見される将来におけるアジアの安定勢力とみなしているか。

(4) 日加貿易拡大に関するカナダ人の意見。

(5) カナダ人の日本人に対するイメージ。

(6) 日本製品についての評価。

2. 調査結果の概要

今回の調査結果を総合して見るとカナダにおける対日関心が極めて深く,またカナダ人の対日観も良好であることが認められ,かかる対日世論の現状は現在の日加友好関係を反映しているものとみられる。

(1) 英国,米国,日本,フランス,イタリア,西独,中国,ソ連8カ国に対する友好一度についての格付けで,英国ならびに米国が第1位を占め,日本はフランスとともにこれら両国に次いでランクされている。

(2) 日本を含む6カ国(日本,米国,オーストラリア,中国,インドネシア,マレイシア)について,アジア・太平洋地域におけるカナダの最も重要なパートナーとしては,圧倒的多数の者が米国を挙げているが,カナダとは特殊関係にある米国に次いで日本は第2位を占めている。なお,日本を米国に次ぎ同地域におけるカナダの最も重要なパートナーと考える理由として大多数の者が経済的要因を挙げている。

(3) 過半数(53%)の者が,予見し得る将来,日本はアジアにおいて安定勢力になるであろうと考えており,これを否定的に見ている者は全体の13%にすぎない。日本をアジアにおける安定勢力と考える理由としては,日本は安定した民主国家であり,アジアにおける最大の工業国である等が挙げられている。

(4) 過半数(60%)の者が日本との貿易拡大を望んでおり,その理由としてカナダは日本市場が必要である,日本製品は品質が良い,等が挙げられている。ただ,日本製品と競合する工業を持つているケベック,オンタリオ両州および日本製品の進出により職を脅かされていると感じている労働者層において消極的回答が比較的多い。

(5) 過半数の者が日本人を最もよく形容する言葉として,勤勉である,知的である,進歩的である,の3つの言葉を選択している。日本人を形容する言葉として批判的言葉を選択した者は10%以下である。

(6) 日本製品の品質につき,これを高く評価している者が過半数を占め,日本製品を品質が劣るとしている者は全体の一割以下である。また,これにつき「分らない」と回答した者はわずか2%で,カナダ人の日本製品に対する認識はかなり深いと言える。

(7) 一般的に教育水準の高い者程日本および日本人に対する理解と評価は高い。また男性は女性より日本に対して好意的である。地域別では,西部4州はわが国に対する認識および好意度が高く,ケベック州は他の諸州に比べ日本に対する好意的度合が低い。職業別に見ると労働者は他の職業の者に比べ多少好意的度合いが低い。

 II 調査結果の内容

1. わが国に対する友好度

設問: 以下に掲げる諸国に対する友好度をどう感じるか。

回答:

        非常に友好的  かなり友好的  友好的でない  何ともいえ

        である(%)    である(%)        (%)  ない(%)

  英  国      43       43        4      10

  米  国      43       43         7       7

  日  本      19       53        11      17

  フランス      19       52        15      14

  イタリア      16       52        13      19

  西  独      12       50        15      23

  中  国      11       49        18      22

  ソ  連      8       45        28      19

(1) カナダ人は予想されたとおり,英国および米国に最も好感を抱いており,右2国について「非常に友好的である」乃至「かなり友好的である」と答えた者はともに86%に達している。これら両国に次いで日本がフランスとともに第2グループにランクされており,日本については72%,フランスについては71%である。以下イタリア,西独,中国,ソ連の順となつている。

カナダが英,米両国と特殊の関係を持つていることを考慮すれば,日本がこれら両国に次いで第3位を占めていることはカナダ人の日本に対する友好的態度を示すものとして注目に値しよう。

(2) 日本に対する友好度の地域別,年令別,性別,職業別,学歴別内訳は次のとおりである。

        非常に友好的  かなり友好的  友好的でない  何ともいえな

        である(%)    である(%)        (%)  い(%)

  全国平均       19       53       11       17

 (イ) 地域別

  東部4州        23       50        9       18

  ケベック州      18       43       13       26

  オンタリオ州     18       58       11       13

  西部4州        20       58        9       13

 (ロ) 年令別

  18~29 才       23       52       11       14

  30~39 才       18       55        6       21

  40~49 才       18       54       10       18

  50 才以上       15       52       15       18

 (ハ) 性 別

  男 性         20       55       12       13

  女 性         17       51       10       22

 (ニ) 職業別(主婦の場合は主人の職業別。以下同様)

  会社役員,専門家   23       61        4       12

  セールス,事務員   17       53       17       13

  労働者        16       54       10       20

  農業従事者,その他  21       47       14       18

 (ホ) 学歴別

  小,中学卒      12       48       15       25

  高校卒        21       54       10       15

  大学卒        25       63        7        5

以上の属性別内訳を見ると,地域別では西部4州の対日友好度が最も高く,ケベック州が最も低い。性別では男性の方が,職業別では会社役員,専門家等知的職業に従事している者の対日友好度が高く,また年令別では若年層になるほど,学歴別では高学歴者になるほど対日友好度が高くなつていることが認められる。

2. アジア・太平洋地域におけるカナダのパートナー

設問(1):以下に掲げるアジア・太平洋地域の諸国中いずれの国が当該地域におけるカナダの最も重要なパートナーであると考えるか。(重要であると考える順に番号をつけよ。)

回答:

          第1順位  第1~2順   第1~3順   第1~4順   第1~5順

          に選んだ 位に選んだ 位に選んだ 位に選んだ 位に選んだ

          者 (%)   者 (%)    者 (%)    者 (%)    者 (%)

  米   国      63     76      83     87      89

  日   本      12     45      70     78      83

  オーストラリア   10     35      52     75      80

  中   国      8     23      48     69      70

  インドネシア     0      3      11     26      58

  マレイシア      0      2       5     17      44

設問 (2): 何故そう思うか。(日本を最も重要なパートナーであると選定した理由。複数回答も可。)

回答 :(イ) 日本は繁栄を続ける巨大な工業国であり,すぐれた技術を持つており,カナダも現在この国と相当な貿易を行なつている。……70%

     (ロ) 日本人は精力的で,友好的かつ正直であり勤勉,聡明である。……20%

     (ハ) 日本製品に対する人気が高まつている,日本製品は良い。……10%

     (ニ) その他。 ……3%

     (ホ) 特に理由はない。……5%

(1) 日本を含む6カ国(日本,米国,オーストラリア,中国,インドネシア,マレイシア)を対象として,アジア・太平洋地域においてどの国をカナダにとつて最も重要なパートナーと考えるかについては,予想どおり米国が圧倒的に第1位(63%)を占め,以下日本(12%),オーストラリア(10%),中国(8%)の順となつており,ここにおいてもカナダと特殊関係にある米国に次いで日本が第2位を占めている。

なお,日本,オーストラリア,中国の3カ国については各々12%,10%,8%と余り差がないように見えるが,本設問において選択の対象とされた6カ国を重要度の順に格付けした際,これら3国を第1位から第3位までとして挙げた者の合計は,日本(70%),オーストラリア(52%),中国(48%)となつており,日本を他の2国と較べて重要視する度合が大きいことが認められる。

(2) また,日本,オーストラリア,中国を各々第1位に選定した者の属性別内訳は次のとおりである。

           日本(%)  オーストラリア(%)  中国(%)

  全国平均        12       10       8

 (イ) 地域別

  東部4州        17       13       3

  ケベック州       15       3       7

  オンタリオ州      9       14       11

  西部4州        10       10       7

 (ロ) 年令別

  18~29 才       16        6       8

  30~39 才       17        8       8

  40~49 才       11        8       8

  50 才以上        6       15       8

 (ハ) 性 別

  男 性         15       11       10

  女 性          9        9       5

 (ニ) 職業別

  会社役員,専門家    20       9       10

  セールス,事務員    11       12       12

  労 働 者        13        8       6

  農業従事者,その他   8       12       9

 (ホ) 学歴別

  小,中学卒       6       11       9

  高校卒        12       8       6

  大学卒         23       14       18

以上の属性別内訳を見ると,地域別ではオンタリオ州においては他の地域より日本を第1位に挙げた者が少なく,14%がオーストラリアを第1位に挙げているのに対し,日本を第1位に挙げた者は9%となつている。職業別では会社役員及び専門家の20%は日本を第1位に挙げており,これはオーストラリア,あるいは中国の2倍であるが,農業従事者その他については日本よりはオーストリアを挙げた者の方が多くなつている。また,わが国をオーストラリアとのみ比較してみると,年令別では若年層ほど日本を挙げ,高年令層ほどオーストラリアを挙げる者が多くなつており,学歴別でも高学歴者ほど日本を挙げる者の方が多く,低学歴者はオーストラリアの方を多く挙げている。

(3) 日本をアジア・太平洋地域におけるカナダの最も重要なパートナーと考える理由については,大多数の者(80%)が経済的要因(日本は経済的に繁栄している工業国でる。私日本製品は良い等)を挙げており,この他日本人の国民性(精力的,友好的,正直等)を指摘する者もある。またその他の諸国については,米国はカナダと特別に密接な関係にある隣国で,世界最強の国である,オーストラリアは英連邦の一員である,中国は貿易の潜在性が大きく,巨大な人口を持つた大国である,等が主な理由として挙げられている。

3. アジアにおける安定勢力

設問(1): 予見し得る将来日本はアジアにおける安定勢力となると考えるか。

回答:

           考える(%)  考えない(%)  何ともいえない(%)

   全国平均        53      13      34

  (イ) 地域別

   東部4州         50       9      41

   ケベック州       51       9      40

   オンタリオ州      55      14      31

   西部4州         56      17      29

  (ロ) 年令別

   18~29 才        56      13      31

   30~39 才        52      16      32

   40~49 才        59      10      31

   50 才以上        49      12      39

  (ハ) 性 別

   男 性          64      14      20

   女 性          42      11      47

  (ニ) 職業別

   会社役員,専門家    63      11      26

   セールス,事務員    60      14      26

   労働者         51      12      37

   農業従事者,その他   49      13      38

  (ホ) 学歴別

   小,中学卒       39      12      49

   高校卒         57      14      29

   大学卒         75      10      15

設問(2): 何故そう思うか。(複数回答も可)

回答(イ) : 日本は将来アジアにおける安定勢力であると考える者(53%)の挙げる主な理由。(数字は肯定的回答者の中の比率)

1) 日本は民主国家であり,安定した,道徳的な,希望をもち,統一され,強力で,文化的な,進歩的で,満ち足りた国である。 ……………………57%

2) 日本はアジアでは最も工業化され,優れた技術を有し,人口も多く,自国の諸問題をうまく処理している。………………………………………25%

(ロ) 日本は将来アジアにおける安定勢力であると考えない者(13%)の挙げる主な理由。(数字は否定的回答者の中の比率)

1) 日本は大戦以来余りにも強力になりつつある。大国となるには国土が狭すぎる。強大になることを欲している。…………………………………24%

2) 中国ほどの安定勢力ではない。中国は日本より国土も広くかつ人口も多い …………………………………………………………………………18%

3) 日本の過去を想起すべきである。今後とも絶えず問題を起すであろう。日本人は信用できない。……………………………………………………18%

(1) 将来日本はアジアにおける安定勢力になるか否かについては,半数以上の者(53%)が安定勢力になると見ており,安定勢力にならないと回答した者は全体の13%に過ぎない。

本設問に対し「何ともいえない」旨回答した者が34%にものぼることは注目されるが,このような回答を行なつた者は女性および小・中学卒にその比率が特に高いことに鑑みても,当該回答者が日本の将来につき見通しが立たないとの意味でかかる回答を行なつたというよりも,この種の問題に対する認識が浅いことによるものと思われる。その他,「何ともいえない」の回答が比較的多いのは,東部4州およびケベック州,50才以上の者,労働者および農業従事者等である。他方,肯定的回答を行なつた者は,大学卒の者に特に多い。

(2) 日本を安定勢力と考えている者は(53%)日本は民主国家であり安定している(57%),日本はアジアにおける最大の工業国であり技術水準が高い(25%)等をその理由として挙げており,他方日本が安定勢力でないと考えている者(13%)は,日本は強大になり過ぎた(24%),中国の方が安定勢力である(18%),日本の過去(18%)等を指摘している。

4. 日加貿易の拡大

設問(1) : カナダは日本との貿易を拡大すべきであると考えるか否か。

回答 :

           拡大すべき  拡大すべき  何ともいえ

           である (%)  でない (%)  ない (%)

   全国平均        60      21      19

  (イ) 地域別

   東部4州         64      13      23

   ケベック州       56      22      22

   オンタリオ州      58      24      18

   西部4州        65      17      18

  (ロ) 年令別

   18~29 才       56      23      21

   30~39 才       59      23      18

   40~49 才       59      23      18

   50 才以上        64      16      20

  (ハ) 性 別

   男 性          65      19      16

   女 性          54      23      23

  (ニ) 職業別

   会社役員,専門家    62      26      12

   セールス,事務員    63      20      17

   労働者         57      22      21

   農業従事者,その他   62      17      21

  (ホ) 学歴別

   小,中学卒       56      19      25

   高校卒         60      22      18

   大学卒         73      16      11

設問(2) : 何故そう思うか。(複数回答も可)

回答:(イ) カナダは日本との貿易を拡大すべきであると回答した者(60%)の挙げる主な理由。(数字は肯定的回答者の中の比率)

    1) カナダ経済のため,カナダは外国市場を必要とする。国内における雇用を増大させる。……………………………………………………………43%

    2) 日本製品は品質が良くかつ安い,技術が優れている。……………18%

    3) 貿易上は平等が必要である。日本は広い市場を有しており,原材料部門以外でもカナダからの輸入を拡大すべきである,貿易の拡大は日加両国の利益になる。 …………………………………………………………12%

    4) 日加間に良好な関係を維持すべきである,相互理解を深めるべきである,相互に助け合うべきである,日本はよき貿易パートナーである等。……10%

    (ロ) カナダは日本との貿易を拡大すべきでないと回答した者(21%)の挙げる主な理由。(数字は否定的回答者の中の比率)

    1) カナダ人から職を奪う,カナダ製品よりも安値で売つている。……35%

    2) 日本製品は既に充分入つて来ており,これ以上市場に日本製品が氾濫してはならない。………………………………………………………………35%

(1) カナダは日本との貿易を拡大すべきか否かについては,60%の者が貿易を拡大すべき旨回答しており,カナダ人が一般に日本との貿易拡大を望んでいることが示されている。

本設問に対する回答については,地域的,職業的に若干差異が認められ,日本製品と競合する工業を持つているケベック,オンタリオ両州および日本製品の進出により職を脅かされていると感じている労働者層において消極的回答を行なつた者が他の地域および職業に比して多いのが注目される。

(2) 日本との貿易を拡大すべきだ(60%)との理由として「カナダは日本の市場を必要としている」(43%),「日本製品は良質で安い」(18%)等が挙げられている。なお日本との貿易は拡大すべきである旨回答した者のうち12%は「日本は原料以外のものをもつと買うべきである」旨指摘している。他方,日本との貿易を拡大すべきでない(21%)との理由としては「雇用の機会を奪う」「これ以上日本製品がカナダに流入するのは望ましくない」(それぞれ35%)等が挙げられている。

5. 日本人のイメージ

 設問: 以下に掲げる言葉で日本人を形容するのに最も適当な言葉はどれか。

 (複数回答可)

 回答:            (%)

    勤勉である       70

    知的である       54

    進取的である      51

    芸術的である      31

    実践的である      26

    正直である       15

    勇敢である       14

    信心深い        12

    平凡である       10

    好戦的である       9

    残酷である        7

    傲慢である        6

    相手を裏切る       6

    うぬぼれている      4

    その他          1

    何ともいえない      5

(1) 14の言葉を予め列記し,その中から日本人を形容するのに最も適切な言葉を任意に選択せしめた。その結果は,大別すると4つに分かれる。

過半数の者が勤勉である(70%),知的である(54%),進取的である(51%)の3つの言葉を選択した。芸術的である(31%)実践的である(26%)を選択した者はほぼ3人に1人。正直である(15%),勇敢である(14%),信心深い(12%)を選択した者はほぼ7人に1人。批判的な言葉―平凡である(10%),好戦的である(9%),残酷である(7%)等―を選択した者は1O人のうち1人ないしそれ以下である。

(2) 上位3つの言葉の属性別内訳の特徴は次のとおりである。

(イ) 勤勉である。(70%)

地域別では西部4州が80%(その他の地域はほぼ66%),年令別では40歳台が78%(その他の年代68%)と,他の地域および年代層と比べ大きな差がある。性別では差はないが,学歴別では小・中学卒が64%であるのに大学卒は78%と高くなつている。

(ロ) 知的である(54%)

地域別では西部が高く(65%),ケベック州が低い(47%)。年令別では余り差がない。性別では,女性(47%)に比べ男性(61%)が高く,職業別では会社役員・専門家が57%,セールス・事務員が59%であり,労働者(52%)および農業従事者その他(53%)より高くなつている。学歴別では高等教育を受けた者程日本人は知的であるとの印象を持つている。

(ハ) 進取的である(51%)

地域別,年令別,性別とも「知的である」の内訳と同様である。職業別では知的職業従事者穫高く,学歴別では大学卒が非常に高く(81%),次いで高校卒(53%),小・中学卒(39%)となつている。

(3) 批判的な言葉を選択した者につき属性別内訳の特徴は次のとおりである。

(イ) 平凡である(10%)

属性別での差異は余りない。

(ロ) 好戦的である(9%)

地域別では東部4州(6%)が他の地域(10%)より低く,年令別では30歳未満の者が高い。性別では男性(7%)が女性(10%)より低い。職業別では会社役員・専門家(12%)がその他の職種従事者(ほぼ8%)より高く,学歴別では小・中学卒および高校卒(ほぼ9%)が大学卒(3%)よりかなり日本人を好戦的と見ている。

(ハ) 残酷である(7%)

学歴別では差が見られる(小・中学卒8%,大学卒3%)が,他のカテゴリーでは差がほとんどない。

6. 日本製品に対する評価

 設問 :一般的に日本からの輸入品の品質をどう思うか。

 回答 :

            優秀であ  良い  普通    劣る  分らない

            る (%)    (%)    (%)    (%)    (%)

   全国平均        14    42    33     9     2

  (イ) 地域別

   東部4州         13    34    31    16     6

   ケベック州       11    42    38     8     1

   オンタリオ州      17    39    33     8     3

   西部4州         12    50    29     7     2

  (ロ) 年令別

   18~29 才        16    41    32     8     3

   30~39 才        12    42    35     8     3

   40~49 才        18    42    30     9     1

   50 才以上        11    43    35     9     2

  (ハ) 性 別

   男 性          18    44    29     6     3

   女 性          9    40    38    11     2

  (ニ) 職業別

   会社役員,専門家    23    42    28     6     1

   セールス,事務員    20    40    30     7     3

   労働者         10    44    33    10     3

   農業従事者,その他   12    40    37     8     3

  (ホ) 学歴別

   小,中学卒        5    37    41    13     4

   高校卒         14    44    32     7     3

   大学卒         33    45    16     4     2

(1) 日本製品の質については,それを高く評価している者が56%(「優秀である」14%,「良い」42%)を占め,「劣る」旨回答した者は9%に過ぎない。なお,本設問について「分らない」旨回答した者はわずか2%であり,カナダ人の日本製品に対する認識はかなり深いものと言える。

(2) これを属性別に分析すると,先ず地域別では東部沿岸4州の評価が最も低く西に向う程評価が高まつていることが認められる。年令別では40才台の評価が最も高く,性別では男性の方がかなり高い。また職業別では知的職業に従事する者ほど日本製品に対する評価が高まつており,学歴別でも高学歴者ほど高く,大学卒では日本製品を高く評価している者(「優秀である」および「良い」の合計)が78%にも及んでいる。

 付 属

         調査対象者725名の各カテゴリー別内訳

              配分数   パーセント

  調査対象者合計      725名      100%

  (イ) 地域別

   東部4州         70        10

   ケベック州       209        29

   オンタリオ州      251        35

   西部4州        195        26

  (ロ) 性 別

   男 性          374        52

   女 性          351        48

  (ハ) 年令別

   18~29 才        218        30

   30~39 才        135        19

   40~49 才        125        17

   50 才以上       247        34

  (ニ) 人口レベル

   10 万以上        366 名      50

   3万 ~10万        49        7

   1万 ~ 3万        40        6

   1 ~1 万         80        11

   非農村落        118       16

   農 村          72        10

  (ホ) 職業別

   会社役員,専門家    99        14

   セールス,事務員     91        12

   労 働 者        317        44

   農業従事者その他    218       30

  (ヘ) 学歴別

   小,中学校卒      202        29

   高校,専門学校卒    444        61

   大 学 卒        73        10

 

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