-昭和48年度外務省予算- |
昭和48年度外務省予算は総額876億8,066万円で,前年度当初予算の659億4,900万円に比し217億3,100万円の増,33.0%の伸びである。(昭和48年度の一般会計国家総予算額中に占める外務省予算の比率はO.61%である)
昭和48年度予算においては,ますます,多角化し,多様化する外交の要請をも勘案し,第一に,アジアを中心とする開発途上国に対する経済協力の充実強化を計るため292億5,589万円の経済協力費が計上された。これは対前年度当初予算に比べ42.O%の大幅増加となっている。第二に,国際文化交流を拡充し,わが国に対する諸外国の理解を高めるために昨年設立された国際交流基金に対し出資の増額を図った。第三に,在外邦人の生活環境整備には格段の配慮をし,とくに海外子女教育の充実のため,全日制日本人学校の増設(パリ,ラス・パルマス,ラゴス),派遣教員の増員の予算を計上したほか,巡回健康相談医派遣制度の充実を図った。
また,あわせてこれが実施のための外交機能を強化することは急務であり,これがため機構整備,定員増強,在外公館の国有化,現地補助員の強化,通信連絡体制の強化等の予算が大幅に認められた。