-中ソ関係- |
71年10月,中国が国連に参加したが,その後も,中ソ両国は印パ戦争を契機として激しい相互非難を行うなど,両国関係はいぜんとして険悪である。
72年および73年第1・四半期を通じても,中ソ関係が好転する徴候は示されておらず,次の事例が示すように相互に厳しい姿勢をとっているとみられる。
(i) 72年10月,中国国慶節祝賀三紙誌共同社説は公式論評としては,はじめて「ソ修裏切り者集団は古株の帝国主義国よりも大きな欺瞞性を持っているので危険性もより大きい」と述べ,ソ連を主敵とみなすと解釈しうる表現を用いた。
(ii) ソ連邦結成50周年記念式典におけるブレジネフ書記長演説は(12月21日),「本質的に現在あらゆる重大国際問題に対する中国指導者の態度を規定している唯一の規準―それは可能な限り大きな損害をソ連邦に与え,社会主義共同体の利益を損傷しようとする意向である」と述べ,中国外交政策を反ソ的であるときめつげた。