日本万国博覧会の開催準備
1968年5月27日から4日間京都国際会館で第1回の日本万国博覧会参加国政府代表会議が開催された。参加勧奨の意味もあり,会議には参加未決定国および不参加通報国に対してもオブザーバーの出席を要請した結果,73ヵ国,6国際機関,3州,1都市および博覧会国際事務局(BIE)の代表計180名が出席,わが国の萩原政府代表を議長に選出して行なわれた。次いで第2回会議は11月12日より4日間,前回と同じ京都国際会館において72ヵ国(参加決定44,オブザーバー28),4国際機関(参加決定2),5州(参加決定4)およびBIEを含め計200名が出席して行なわれた。
第1回および第2回政府代表会議における主な議題は次のとおりであった。
(あ) 万博開催準備状況の説明
(い) テーマの理念および展示について
(う) 参加国政府代表等の優遇措置
(え) 参加契約について
(お) 貨物輸送,通関手続および関税について
(か) 出品者の商業的行為および営業参加について
(き) 美術展示
(く) National Day および行事
また,第2回会議においては,ブリュッセル博およびモントリオール博の円滑な運営に非常に有効であった前例にかんがみ,萩原代表の提案により運営委員会が発足し,前回万国博開催国カナダのリード代表を議長に選出,わが国,博覧会国際事務局のほか地域代表として14の参加国政府代表の計16代表を委員に選出して11月14日第1回会合を開催した。また,第2回運営委員会は69年3月4,5の両日カナダのヴァンクーヴァーにおいて15委員(1名欠席)出席の下に開催され,わが国からは萩原政府代表,鈴木日本万国博覧会協会事務総長らが出席した。
なお,第3回参加国政府代表会議は,69年5月27日より4日間京都国際会館において開催されることとなっている。
モントリオール博において参加外国政府代表などに対し種々免税などの優遇措置がとられた前例にかんがみ,日本万国博覧会においても来日する参加外国政府代表などに対して,優遇措置を与えるべく関係各省その他の政府機関と折衝を重ねた結果,出入国,滞在手続上の優遇措置,免税措置などが決定した。