重点施策 |
目的 |
手段 |
期待される効果 |
1 |
グローバルな枠組みにおける国際経済の基本的方向付けへの積極的参画
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G8、OECD等を通じた他の先進国や利害関心の近い国々等との政策協調、WTO新ラウンド交渉の積極的推進等を通
じ、WTOを中心とするルールに基づく多角的貿易体制を維持・強化する。 |
1. |
主要国首脳会議の準備会合への積極的参画及び各種作業グループへの積極的貢献。 |
2. |
WTO新ラウンド交渉への参画、なかんずく、各交渉分野での我が国の提案及びイニシアティブの発揮。 |
3. |
ロシア、ヴィエトナム等とのWTO加盟交渉の促進。 |
4. |
途上国の貿易関連キャパシティ・ビルディングの推進。 |
5. |
貿易政策検討制度(TPRM)を通じた貿易環境の改善。 |
6. |
紛争処理手続きの適切な運用を通じた多角的貿易体制の強化。 |
7. |
途上国との信頼醸成に資する各種セミナーの実施。 |
8. |
様々な分野におけるOECDの活動への可能な限り積極的な関与 |
9. |
OECDにおける先進国間の政策協調から得られた成果の我が国自身の経済・社会システム改善努力及び経済政策への活用。OECDの活動や報告の我が国国内への積極的な広報。 |
10. |
OECDによる一層積極的な非加盟国活動の支援・促進。 |
11. |
開発途上国の貿易促進に向けた、一般特恵関税制度(GSP)の改善(後発開発途上国に対する無税・無枠措置の拡大)及び開発途上国へのキャパシティ・ビルディング支援。 |
12. |
UNCTAD第10回総会(2000年2月)で合意された行動計画の進捗状況をレビューする中間レビュー会合(本年4月29日~5月3日)における我が国の開発途上国支援の効果
的なアピール。 |
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1. |
主要国首脳会合やOECDを通じた世界経済、貿易、投資、開発、環境、食品安全など幅広い分野における我が国の利益の保護・増進(特に途上国との関係で先進国間の政策協調を通
じた効果的対処)。 |
2. |
(2005年にWTO新ラウンド交渉が妥結した場合)我が国の経済的利益の向上。 |
3. |
ロシア、ヴィエトナムを始めとする加盟交渉を通じた、我が国の経済的利益の向上。 |
4. |
途上国向けの支援を通じた、世界貿易のさらなる円滑化、あるいは、途上国のWTO体制への積極的な参加を通
じた多角的貿易体制の安定性の向上。 |
5. |
TPRM制度を通じた、各国貿易政策の透明性向上及び右を通じた我が国の経済的利益の増進。
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2 |
重層的な経済関係の強化・有効活用 |
EU(欧州連合)を始めとする欧州諸国との経済関係の一層の緊密化。APECやASEM等を通
じた我が国にとって好ましい方向に向けたアジア太平洋地域における協力及びアジア欧州間における協力の推進。グローバルな国際経済の枠組みを補完・強化するものとしての地域経済協力の枠組みの強化。
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1. |
日EU行動計画を具体化するための双方向の貿易・投資の促進、IT協力の推進、MRAの実施と分野拡大の検討、独禁協定の早期締結及び関係者の積極的招聘。 |
2. |
日EU規制改革対話の促進とより政策的・実効的な議論を行う場とするための対話の在り方や方向性の再検討。 |
3. |
海外において活躍する日本企業や対日投資を行う・検討する外国企業等に対する支援の拡充のための民間企業との意見交換の強化及び在外公館企業支援窓口の活用。 |
4. |
欧州各国との二国間経済関係の強化及び協力案件の推進。 |
5. |
貿易円滑化、経済・技術協力、競争政策等での我が方のイニシアティブ及びメンバー間の共同取組の推進を通
じたAPECプロセスの活性化。 |
6. |
首脳会合、外相会合等既存の会合に加え、環境大臣会合、移民管理大臣会合といった新たなテーマへの取り組みにおける、ASEMの特性を踏まえた対応。 |
7. |
ASEM調整国としての両地域の関係強化の促進。 |
8. |
「激変する世界経済とASEM」に関するセミナーの日本開催の他、様々な個別イニシアティヴ等への適切な対応。 |
9. |
シンガポールとの経済連携協定の早期発効に向けた作業の推進。 |
10. |
地域貿易協定等への対応について省内外との緊密な意見交換。特に対アジア経済外交の強化・重層化に向けた、アジア大洋州局との連携を始めとする省内外との緊密な意見交換。 |
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1. |
欧州やアジア等の他地域と我が国との経済関係の強化、緊密化。 |
2. |
欧州における規制緩和。 |
3. |
日本企業の海外に於ける活動の活発化。外国企業の対日投資の活発化。 |
4. |
アジア・欧州間の経済関係の強化、重層化。 |
5. |
日シンガポール経済連携協定の発効。 |
6. |
自由貿易協定・経済連携協定にかかる政府としての検討及び必要な作業の進展。
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3 |
国際経済の新たなる諸課題への効果的対応 |
マネー・ロンダリング、テロ資金対策、ITなど新たな課題についても積極的に関与し、貢献する。
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1. |
マネー・ロンダリング対策のための国内体制整備の促進、及びFATFテロ資金特別
勧告の我が国による履行確保、また各国の努力・個別事情へ配慮しつつ他国によるマネー・ロンダリング対策及びテロ資金対策を促進。 |
2. |
国際民間航空の発達のためにICAOが行う諸活動・運営に参画し我が国の立場が反映されるための努力。特に、航空保安強化のための活動に積極的に参画。
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3. |
「デジタル・オポチュニティ-作業部会(ドット・フォース)」への積極的参画。 |
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1. |
テロ資金取締りの強化を通じたテロリストの活動の困難化。 |
2. |
マネー・ロンダリング取締りの強化を通じた国際的な組織犯罪への牽制及び国際金融市場の健全性確保 |
3. |
ICAOを通じた航空保安活動の増進 |
4. |
国際的な情報格差(digital divide)の克服。 |
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4 |
国際経済の伝統的な諸課題への効果的対応 |
捕鯨・マグロ漁業、エネルギー、食糧問題、海洋問題等の国際経済の伝統的な諸課題につき、これらの資源の持続可能な形での安定供給を確保する。
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1. |
国際漁業機関での資源保存と利用交渉への積極参加。海洋生物資源の保存と持続的利用の原則確保のための国際的協力の推進(新たな国際漁業機関作りのための作業を含む)。 |
2. |
捕鯨問題に関する日米対話の継続及び日米関係者の話し合いの中で発案されたIWC科学委員会での共同ワークショップ(2件)の開催及びこれに続く共同提案の模索。5月の下関IWC総会にかかる、捕鯨推進派の加盟国と協調、及び、現状改革の気運を促進。 |
3. |
各国地域漁業機関における便宜置籍漁船対策の推進、及び、国内での対策が国際ルールと整合的に実施されるよう関係省庁との協力。 |
4. |
ミナミマグロ漁業問題につき、科学メカニズム、総漁獲量・国別割り当て、非締約国・地域対策等の個別
事項がバランスよく進展するよう、また、現在の日・豪NZ間の協力的な雰囲気が損なわれることのないよう、緊密な連携の維持。 |
5. |
我が国船舶の安全な航行確保のための海賊問題への積極的対応及び右のための国際協力の推進と国内体制の整備。特に地域協力協定作成のための「政府専門家作業部会」の早期開催及び同協定草案の早期作成に向けて引き続き積極的なイニシアティヴ。 |
6. |
「国連海洋法条約体制」の運用と発展に対する我が国の積極的な貢献。特に大陸棚限界委員会(第2回)委員選挙における我が国玉
木候補の上位当選を確保すべく、積極的且つ効果的選挙運動の展開。 |
7. |
海洋環境の保全に関するより積極的な取り組み。特に「海洋投棄の規制に関するロンドン条約議定書」の我が国による締結の可能性の検討。 |
8. |
ASEAN+3、APEC等を通じたアジア諸国及び中南米諸国とのエネルギー協力強化。特に、ASEAN+3プロセス:「アジア・エネルギー安全保障セミナー」の開催を通
じて、ASEAN+3の枠組みでのエネルギー協力を推進、及び、APECプロセス:エネルギー大臣会合等を通
じエネルギー安全保障イニシアティヴを推進。 |
9. |
IEA、G8等を通じた先進国間のエネルギー分野における協調強化。特に、G8エネルギー大臣会合等を通
じたG8間の協力、及び、IEA理事会及び関連作業部会を通じた緊急時対応メカニズムの強化・充実。 |
10. |
産消対話の強化及び中東諸国を初めとするエネルギー生産国との良好な関係の維持・強化。特に、第8回国際エネルギー・フォーラム(産消対話)の開催を通
じエネルギー生産国と消費国との相互理解を増進、中東諸国との協力推進、ロシア、インド、豪州等東アジア地域の周辺諸国との協力強化。 |
11. |
ITTOを通じた持続的な森林経営、違法伐採問題等に対する国際的な取組を促進するとともに、途上国支援プロジェクトを実施。 |
12. |
世界食糧サミット5年後会合において、食糧安全保障の実現、世界の栄養不足人口の削減等の目的を踏まえつつ、決議への我が国の立場の反映及び取りまとめ。 |
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1. |
我が国漁業権益の維持・増進(便宜置籍船対策を含む)。 |
2. |
鯨も持続的利用の可能な水産資源の1つとの我が国の伝統的・文化的認識・価値観の国際理解促進 |
3. |
海賊対策を通じた安全な航行の確保。 |
4. |
国連海洋法体制及び海洋環境に関する国際的な取組に於ける我が国の立場の効果
的な反映等。 |
5. |
エネルギーの安定供給確保に向けた国際的な環境整備。 |
6. |
違法伐採・食糧問題へのより効果的な対応。 |
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