(1) |
冒頭、井口分科会長より、前回の分科会(7月22日)で合意された評価結果の報告があり、本日の分科会で中項目評定と総合評価についてとりまとめていきたい旨の説明があった。
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平成15年度財務諸表に関する意見について
前回の分科会で出された意見をもとに作成された意見書案に対し、特段のコメントはなかった。平成15年度財務諸表について、独立行政法人会計基準等に準拠して適正に作成されているが、国民に対する適切な情報開示との観点から改善の余地があり、次回より各業務費を構成する費用内訳を示すことが望ましい旨の意見書案が合意された。
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(3) |
平成15年度の業務実績の評価について
(イ) |
項目別評価シート
34小項目の項目別評価シートの記載のうち、前回の分科会における議論を踏まえて修正した記述についての確認があり、項目別評価シート案が合意された(A評定:20項目、B評定:11項目、対象外3項目)。
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(ロ) |
項目別評定表
18中項目のうち、構成する小項目評定にA評定とB評定が混在するNo.2(業務運営全体の効率化)、No.4(業務の質の向上の総論)、No.5(技術協力事業)、No.7(国民等の協力活動)について、JICAからの意見とそれを受けた各委員の主な意見の紹介があった。No.2(業務運営全体の効率化)がB、No.7(国民等の協力活動)がAという評定については、異論なく合意されたが、No.4(業務の質の向上の総論)とNo.5(技術協力事業)の評定は各委員の考え方が様々であり、主に以下のような議論を経て、今後への期待を込めたポジティブな意味でのB評定とすることが合意された(A評定:10項目、B評定:6項目、対象外2項目)。
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中項目No.4に含まれる小項目No.6は「業務の質の向上」の総論部分であり、他の指標に比べより重みを有していると考えるので、その項目がB評定となっていることから本中項目の評定についてもB評定とすべき。 |
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JICAは他の類似のドナーに比べても、全体的な印象として質を重視した事業を実施していると考える。効率化の項目については改善の余地があるかもしれないが、業務の質のところはA評定としても良いのではないか。 |
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A評定もB評定もポジティブな評価である。ただ、これまでに意見が出されているとおり、もう少し注意すべき点があるからこそ評価が割れるのだろう。十分ポジティブに評価しているとの理解の下で「概ね順調」のB評定とすべき。 |
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B評定となってもそれは今後の期待を込めたB評定となると考える。 |
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ポジティブな期待を込めた意味でのB評定とすることがよいであろう。また、今回の評価はあくまでも平成15年度下半期の半年間の業績にかかるものであり、半年間ではなかなか質の向上を達成することは困難と考えられることも念頭においた評定としたい。
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(ハ) |
総合評価
総合評価案に関し、事前に各委員から出されたコメントについて説明があり、更なる修文について議論された。その場にて個別の指摘による修文がなされるとともに、それら以外については、各委員の意見を踏まえて事務局が修文し、全体の評価委員会で報告することが合意された。
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(4) |
最後に、井口分科会長より、今回は平成15年度半年間のJICAの取り組みについて評価を行ったが、来年度の評価は今年度の評価にしばられるものではないので、今後は具体的な実績を見て改めて評価を行うことになる旨の挨拶があった。
また、南委員長より、JICAの体制整備は意欲的にやっているので、肝心の「成果」がどのように出てくるかが、今後の課題であり、期待でもある、全体として控えめな評価となっているが、今後の成果に応じて評価を上げる余地を残したということだと考えている旨の挨拶があった。
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