「第11回外交記録公開」について
平成3年10月25日
- 外務省では、昭和51年(1976年)以来、30年を経過した戦後外交記録を審査の上、これまで10回にわたって公開を行ってきましたが、平成3年10月25日(金)に第11回外交記録公開を行いました。
従来と同じく、外交史料館(港区麻布台1-5-3、電話:03-3585-4511)において、原則としてマイクロフィルム(一部現物公開)により閲覧することができます。
- 今回公開された外交記録は、合計51件、127冊です。
今回公開する記録は、昭和26年頃から35年までのものですが、吉田内閣時代の昭和28年、29年の記録が多数を占めていて、総頁数は、約33,000頁になります。
内容的には概ね外国要人の訪日関係の記録及び二国間外交関係の記録に大別できます。さらに、今回は現物公開のカテゴリーとして、特定案件に関連し、諸外国の新聞論調のみを独立のファイルに収録したものを、有益性と利便性の観点から、そのまま公開しました。概要は以下のとおりです。
(1) |
諸外国要人の訪日関係
戦後国賓の第一号として訪日したニクソン米国副大統領関係記録、アユブ・カーン・パキスタン大統領関係記録等で、前回公開分をあわせると、戦後の国・公賓、政府賓客のうち、30年経過した全ての記録が公開されました。 |
(2) |
二国間外交関係
日本・ポーランド国交回復交渉(昭和28~30年)、日本・中共関係(同27~30年)等の記録。
二国間の重要案件処理に関する記録として、ビキニ環礁で被爆した第五福竜丸事件、日本の防衛政策の上で重要な位置を占める池田・ロバートソン会談関係の記録。
二国間条約・協定関係の記録としては、昭和28年の日米行政協定刑事裁判権条項改正交渉、日米友好通商航海条約、奄美群島返還協定、昭和29年の日豪真珠貝採取規制暫定取極、昭和31年の日本・カンボジア友好条約、日中民間漁業協定を公開。
なお、多数国間条約関係の記録としては、万国著作権条約関係の記録を公開。 |
(3) |
現物公開
聞論調ファイル、諸外国要人訪日写真集(アルバム)、その他写真。 |
- 公開された各案件の件名、頁数については、「第11回外交記録公開件名一覧」を御参照ください。
なお、第1回(昭和51年)から前回(第10回)までに公開された記録は、計815冊、また今回の公開分を合わせると、総冊数は942冊、約42万頁となります。
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