土屋政務官の北欧・中央アジア訪問(概要と評価)
平成15年2月3日
1.北欧
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スウェーデン
ダールグレン外務副大臣との会談において、良好な二国間関係を確認した上で、北朝鮮問題、イラク問題等の地域情勢につき意見交換を行い、今後の協力の可能性を確認した。ヤコビー開発総局長との昼食会において効率のよい援助の重要性を確認し、ODA政策についての意見交換を行った。ハメリック投資庁長官との会談において、先方より、スウェーデンにとっての日本市場の重要性及びIT、バイオテクノロジー等の対日貿易・投資関係や共同研究に特に関心が高い旨説明があり、両国の経済関係の活性化のための意見交換を行った。
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ノルウェー
ペターシェン外相との会談において、良好な二国間関係を踏まえ、国際社会の平和と安定のための相互協力関係を確認した。ヘルゲセン外務副大臣及びソールハイム・スリランカ和平特使との会談において、アフガニスタン、スリランカ和平問題に関する両国の協力関係を相互に評価し、今後も協力関係を継続することを確認した。また、その他、イラク問題、北朝鮮問題に関し、日本の立場を説明するとともに意見交換を行った。ハーメル貿易産業副大臣との会談において、良好な二国間経済関係を確認すると共に、相互の貿易・投資(エネルギー、バイオテクノロジー等)、科学技術協力、観光誘致等について、双方向の投資を活発化させるための意見交換を行った。
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2.中央アジア
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キルギス
キルギスでは、アカエフ大統領、アイトマートフ外務大臣との会談が行われ、国連の場における協力、また経済協力をはじめとする二国間の協力について話し合われた。先方からは、日本からの経済協力に対して多大なる感謝の意が表明された。また、キルギスの憲法改正国民投票についても話題となった。
また、首都ビシュケクに大使館が開設されることを記念してのレセプションが、仮事務所開設場所のピナラ・ホテルにて行われた。先方からは、上院議長をはじめ、副首相2名、外相、蔵相など多数の要人が参加した。
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ウズベキスタン
ウズベキスタンでは、スルタノフ首相、ハリロフ国会議長等と会談し、活発な要人往来をはじめとする良好な二国間関係全般について話し合われた。また、先方から日本からの経済協力に対する感謝の意が表明されるとともに、日本の経験から学びたいとの考えが先方より示された。
また、両国外務省間の政策協議が行われ、世界全体が関係する国際問題として、アフガニスタン情勢、イラク情勢、北朝鮮問題等が、またその他の関心事項として中央アジア地域情勢について活発な意見交換がなされた。
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3.評価
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北欧
スウェーデン、ノルウェーへの訪問を通じ、欧州にあって独自の平和外交を展開し、国際社会において確固たる地位と尊敬を得ている両国と日本が、ともに極めて良好な関係にあることを確認し、信頼関係を強化した。また、地域情勢につき両国と意見交換を行い、二国間関係の更なる強化を図った。ノルウェーとの間では、双方がスリランカ和平に貢献する上で重要なパートナーであることを確認した。
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中央アジア
キルギスでは大使館開設行事が滞りなく行われ、先方にとっても待望久しい日本の外交窓口の開館ということで大々的に報道された。日本の「シルクロード外交」の一貫として、大きな効果を持つ出来事となった。
また、土屋政務官のウズベキスタン訪問は、2002年7月のカリモフ大統領の訪日時に合意された政策協議として位置付けられ、先方もこれを高く評価し、同大統領訪問後のフォローアップとして時宜を得たものであった。
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