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河井克行外務大臣政務官のアフリカ諸国訪問
(概要と評価)
-ケニア、ザンビア、エチオピア-

平成16年12月

1.概要

 河井克行外務大臣政務官は、11月30日(火)~12月11日(土)まで、アフリカ諸国(ケニア、ザンビア、エチオピア)を訪問した。河井政務官は、滞在中、ケニアでの対人地雷禁止条約(オタワ条約)第一回検討会議出席に加え、各国で大統領、外相、アフリカ連合(AU)委員長をはじめとする要人と会談し、国連・安保理改革の早期実現(そのためのアフリカの立場の早期確立)及び日本の安保理常任理事国入りに対する理解と支援の取り付けを行うと共に、これら諸国との友好関係の増進に努め、TICADプロセスを中心とする対アフリカ外交姿勢を積極的にアピールした。また、経済協力サイト視察、青年海外協力隊の激励、在留邦人との意見交換等を行い、外交の最前線の現場を重視する姿勢を示した。
(地雷会議で演説する河井政務官)
(地雷会議で演説する河井政務官)
(キバキ・ケニア大統領(左)と河井政務官(右))
(キバキ・ケニア大統領(左)と河井政務官(右))

(1) ケニア

(イ) 河井政務官は対人地雷禁止条約第一回検討会議に我が国首席代表として出席し、2009年までの5年間、アジア・中東・アフリカ地域に力点を置きつつ、(a)「平和の構築」への貢献、(b)「人間の安全保障」の視点の重視、(c)産官学民の連携及びその一環としての技術開発への取り組み、の3原則に従って、従来同様の規模で地雷対策支援を行っていくとの政策を表明した。

(ロ) ケニアとの間では、11月初旬のキバキ大統領訪日のフォローアップを念頭に、キバキ大統領、ムワクウェレ外相、キトゥイ貿易産業相、トゥジュ情報相兼観光相代行、マータイ環境天然資源副大臣(2004年ノーベル平和賞受賞者)をはじめとする政府要人と相次いで会談を実施。当方よりTICADアジア・アフリカ貿易投資会議(11月1~2日、東京)へのキバキ大統領の参加に対する謝意を表明するとともに、国連・安保理改革の早期実現及び日本の安保理常任理事国入りに対する支持を要請した。

(ハ) 先方より、我が国の経済協力及びケニアに対する渡航情報の危険度引き下げに対する謝意、観光を含む経済・貿易投資関係の拡大に対する期待が表明された。また、我が国の常任理事国入りに対する明確な支持表明があった。

(ニ) また、両国は、日・ケニア次官級政策対話を2005年にナイロビで実施することを確認し、両国間の政策調整の一層の緊密化を図っていくことに合意した。

(ホ) さらに、対人地雷禁止条約第一回検討会議の機会に、ザイド・アルフセイン・ヨルダン王子(地雷除去・リハビリテーション国家委員会理事長)、チャポンダ・マラウイ外相、ムワンザ・ザンビア外相等と会談を行った。

(2) ザンビア

(イ) ムレラ外務副大臣、マセボ地方自治・住宅相、ムタティ財務・国家計画副大臣をはじめとする政府要人と会談。また、我が国の無償資金協力(第2次感染症対策計画)の交換公文署名式に立ち会い、スピーチを行った。

(ロ) 来年1月のムワナワサ大統領訪日を成功させるべく、緊密に協力していくことで合意した。また、当方より、国連・安保理改革の早期実現及び我が国の安保理常任理事国入りに対する支持を要請した。

(ハ) 先方より、ムワナワサ大統領訪日に対する高い期待が表明され、また、我が国の経済協力に対する謝意が表明された。国連・安保理改革については、改革を支持し、我が国の常任理事国入りについても十分考慮している旨説明があった。(訪問後、我が国への支持については、改めて外務次官より表明された。)

(3) エチオピア

(イ) メレス首相、セイヨム外相をはじめとする政府要人と会談した他、モハメドヌル・エチオピア友好議員グループ議長等と懇談を行った。また、我が国のノンプロジェクト無償資金協力(限度5億円)の署名式に立ち会い、スピーチを行った。

(ロ) 当方より、国連・安保理改革の早期実現及び我が国の安保理常任理事国入りに対する支持を要請したところ、先方より従来からの我が国に対する支持に変更ない旨が表明された。また、当方から、エチオピア・エリトリア国境問題の最終的解決に関する働きかけを行った。

(河井政務官(左)とメレス・エチオピア首相(右))
(河井政務官(左)とメレス・エチオピア首相(右))
(河井政務官(左)とコナレAU委員長(右))
(河井政務官(左)とコナレAU委員長(右))

(4) アフリカ連合(AU)(本部:エチオピア)

コナレ委員長及びジニット平和・安全保障担当委員と会談。当方より、2005年1月のAU首脳会議を念頭に置きつつ、国連・安保理改革の早期実現及び我が国の常任理事国入りに対するAUとしての支持を要請したところ、先方より、我が国の常任理事国入りを支持しており、アフリカ全体としての支持を表明出来るよう最善を尽くす旨発言があった。また、両者は、日本とAUが戦略的な協力関係を構築し、それを更に発展させていくことに合意した。

2.評価

対人地雷禁止条約第一回検討会議において河井政務官(首席代表)より、新たな対人地雷政策を表明し、我が国が引き続き対人地雷問題の解決に向け、積極的に取り組む姿勢を国際社会全体に強く印象づけることが出来た。

我が国ハイレベルのアフリカ訪問により、訪問先3カ国及びアフリカ連合(AU)との友好協力関係を一層強化することが出来た。

我が国ハイレベルより各国及びAU要人に対して、直接、安保理改革の早期実現及び我が国の安保理常任理事国入りに対する支持を申し入れ、日本の立場に対する理解と支持を増進することが出来た。

2005年は、G8グレンイーグルス・サミット(アフリカが主要議題)、国連ミレニアム宣言レビューのための首脳会合等が予定されるなどアフリカに焦点が当たる年であり、また、1月末にはアフリカ連合(AU)首脳会議が開催される。このような動きを見据え、我が国が、TICADプロセスを中心に対アフリカ外交に積極的に取り組んでいることを各国にアピールし、これに対して、先方からもハイレベルでの支持を得ることが出来たことは有意義であった。

経済協力サイト視察、青年海外協力隊員、在留邦人等との意見交換を通じて、顔の見える、フィールドレベルでの外交、広報を展開することが出来た。


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