外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 会談・訪問 主な要人の来日日程
主な要人の来日日程


ライセニア・ガラセ太平洋諸島フォーラム議長
(フィジー首相)の訪日
(概要と評価)

平成14年10月11日

1.概要

1.全般

(1) 10月5日から10日までの期間、ライセニア・ガラセ太平洋諸島フォーラム (PIF)議長(フィジー諸島共和国首相)が外務省賓客として訪日した。

(2) 滞在中、ガラセPIF議長は夫人と共に天皇皇后両陛下に謁見した他、小泉総理大臣、川口外務大臣、平沼経済産業大臣、森前総理大臣と会談を行ない、また、日・フィジー友好議員連盟(会長:額賀福志郎衆議院議員)、JETRO、JICA関係者等と懇談を行った。

(3) 京都においては金閣寺、清水寺等を視察したほか、東京において築地市場、相撲部屋を見学した。また、プレスインタビュー(NHK、産経)を行う等、精力的に日程をこなした。

2.首脳会談における注目点

(1) 日・PIF関係

(イ) 次期「太平洋・島サミット」
 小泉総理より、日本と太平洋諸島各国は共に島国として今後も協力をしていきたいと考えており、この観点から2003年次期「太平洋・島サミット」を開催したい旨発言があり、ガラセPIF議長も右を歓迎し、PIF議長として最善を尽くしたい旨述べた。また、ガラセPIF議長より、太平洋諸島各国は「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」における小泉総理のスピーチを高く評価しており、「太平洋・島サミット」の議題はWSSDの成果をどのように実現していくかという観点からのものにしたい旨述べた。

(ロ) 地球温暖化問題
 小泉総理より、環境保護と経済開発の両立が重要であるとの観点から、日本は地球環境問題に引き続き取り組んでいくつもりである旨述べ、ガラセPIF議長より、日本の京都議定書に関するリーダーシップを高く評価しており、フィジーとしても豪州、米国や他の途上国にも批准を働きかけていきたい旨述べた。


(2) 日・フィジー二国間関係

ガラセPIF議長より、2000年5月のフィジーの政治危機の際に日本がフィジーの内政に干渉せず、自主的な解決を促したこと、及び2001年8月の総選挙の際の協力に謝意を表明した。

3.川口大臣との会談における注目点

(1) 日・フィジー二国間関係

 川口大臣より、南太平洋地域における中核国であるフィジーの安定は地域にとっても重要であり、対話を通じた国民和解、経済開発に取り組まれることを期待する旨述べた。経済協力について、川口大臣より、ODAを取り巻く環境は厳しさを増しているが、フィジーの地域における重要性に鑑み、地域全体に裨益するような協力を実施していきたい旨述べた。また、川口大臣よりガラセPIF議長に対し、日本の安保理常任理事国入りへの支持に対する謝意を述べた。これに対し、ガラセ首相より、フィジーにおける政治的混乱の際の日本の対応に謝意が表明された。

(2) 日・PIF関係

(イ) 次期「太平洋・島サミット」
 川口大臣より、2000年の「太平洋・島サミット」を踏まえて日本が「太平洋フロンティア外交」のフォローアップを展開中であること、2003年5月頃に次期「太平洋・島サミット」を開催する方向で今後調整していきたいと考えており共同議長としてガラセPIF議長の協力を期待する旨述べたのに対し、ガラセPIF議長より先進国である日本と途上国であるPIFとの対話継続は重要であり、共同議長として協力していきたい旨述べた。「太平洋・島サミット」の議題について、川口大臣より環境問題(ゴミ処理、珊瑚、マングローブ等の自然環境保護、温暖化問題等)、教育・人材育成に焦点を当てたい旨述べ、ガラセPIF議長より川口大臣の提案はWSSDにおける小泉総理のスピーチの流れを汲むものであり、WSSDの成果を具体化していく機会とすることが重要だと考える旨述べた。

(ロ) 地球環境問題
 川口大臣は、太平洋諸島地域における地球環境問題の深刻な影響への認識を示し、米国や途上国を含むすべての諸国が参加する共通のルールの構築が重要だと考える旨述べた。ガラセPIF議長は、日本の京都議定書におけるリーダーシップを評価しており、フィジーとしても豪州を含む近隣国に対して批准を働きかけていく旨述べた。


2.評価

(1) 日本は、太平洋における地域対話・協力を促進し、PIFとの対話を強化するため、PIF議長を毎年招聘しているが、今次ガラセPIF議長の訪問は、2003年日本で開催が予定されている「太平洋・島サミット」に向けて、日本とPIFの連携と協力を強化する上で意義があった。

(2) 小泉総理より次期「太平洋・島サミット」を2003年開催することを正式に提案し、ガラセPIF議長の協力を得つつ開催準備を行うこととなったこと、また、川口大臣との間で「太平洋・島サミット」の議題として、環境問題、教育・人材育成に焦点をあてること、WSSDの成果の具体化を中心とすることについて合意したことは成果。

(3) ガラセPIF議長は、フィジー首相としては2000年5月のフィジーの政治危機以降初めての公式な訪問であった。ガラセPIF議長よりフィジーの内政が正常化しており、このプロセスにおける日本の理解と支援、及び総選挙の際の支援に対して謝意の表明があった。今次訪問により日本とフィジーの相互理解と信頼関係が深まり、今後の二国間関係の発展にとって意義があった。



BACK
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省