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小泉総理大臣の第59回国連総会出席
(とりあえずの概要と評価)

平成16年9月27日

 小泉総理は、第59回国連総会に出席するため、9月18日から23日までニューヨークを訪問したところ、概要は以下の通り。

1.日程

18日(土)  ニューヨーク着
20日(月)  ピン第59回国連総会議長との会談
日アフガニスタン首脳会談
日イラク首脳会談
21日(火)  アナン国連事務総長との会談
日米首脳会談
安保理改革首脳会合
一般討論演説
22日(水)  アナン・パンヤラチュン「ハイレベル委員会」議長との会談
ニューヨーク発

2.概要

(1) 一般討論演説(骨子別添)

 今次一般討論演説においては、各国首相としては、最初に演説し、国際社会が直面する様々な課題に対処するためには、国連を中心とする国際協調が必要であり、国連自身も21世紀の世界を反映するよう改革されるべきであると訴えた。日本のこれまでの国際の平和と安全のために果たしてきた役割は、安保理常任理事国となるに相応しい確固たる基盤となるものであることを明確に述べた。

(2) 国連関係者、「ハイレベル委員会」(パネル)関係者との会談

(イ) アナン国連事務総長との会談
 国連・安保理改革に関し、小泉総理より、来年が国連創設60周年という大きな節目であることを踏まえ、常任・非常任議席双方の拡大を通じた安保理改革実現が必要を訴え、インド、ブラジル、ドイツとの間で安保理常任理事国候補としての相互支持等につき紹介した。 これに対し、アナン事務総長より、パネルの報告書が包括的改革を盛り込むよう期待する、来年に向け、国連改革につき、然るべき結論に達するよう多くの仕事をなす必要があると述べた。
 イラク問題については、アナン事務総長より、先日の、イラク問題にかかるプレスに対する自分の発言の真意は、イラク問題については前向きに対応することが重要ということであり、その点に変化はないことを理解頂きたいとの発言があった。
 また、小泉総理より、ダルフール問題に関する総額2100万ドルの人道支援、難民への人道支援物資の供与につき述べ、アナン事務総長より、支援への謝意が表された。

(ロ) ピン第59回国連総会議長との会談
 小泉総理より、国連改革を推進する上で今次第59回総会は極めて重要であると指摘し、総会議長の指導力への期待を表明した。これに対し、ピン議長より、安保理改革を早期に進めなければならない、旧敵国条項の削除が重要であり、パネルの報告書に含まれるべきであること、日本が2割もの国連財政を負担していながら安保理の意思決定に参加していないことの懸念を共有している旨の発言があった。

(ハ) アナン・パンヤラチュン「ハイレベル委員会」(パネル)議長との会談
 小泉総理より、パネルの議論への高い期待を表した上で、一般討論演説を通じた国連安保理改革の重要性を訴え、安保理改革首脳会合における安保理常任理事国候補国との相互支持と安保理改革実現に向けた協力強化等につき紹介した。これに対し、アナン議長より、パネルに対する日本の協力に謝意を表し、安保理改革は極めて微妙かつ重要な問題、パネルの報告は、包括的なパッケージと捉えるべき、パネルによる報告書提出の後、アナン国連事務総長より勧告が発出され、関係国との協議が行われると述べた。
 また、同席した緒方委員より、平和と安全の維持における国連の効果的かつ迅速な集団行動の確立にあり、グローバルな視点が必要であり、この観点から、ダルフール問題にかかる2100万ドルの支援は大変有益であると述べた。

(3) 各国首脳らとの会談

(イ) 日イラク首脳会談、日アフガニスタン首脳会談
 総理より、国際社会がイラク、アフガニスタンの復興・国造りを円滑に行っていく上で、それぞれの国自身の努力、特に治安の安定が重要であると指摘した。これに対し、アッラ-ウィー・イラク首相、カルザイ・アフガニスタン大統領双方より、自衛隊の活動を含む我が国の人道・復興支援活動に対する謝意と、引き続いての支援への期待が表明された。

(ロ) 日米首脳会談
 国連改革、日米安保、イラク、北朝鮮等に関し、忌憚なく意見交換を行い、国際社会の諸問題に、今後とも、日米両国が積極的に協力していくことを確認した。

(ハ) 安保理改革首脳会合
 日本、ブラジル、インド、ドイツの四カ国の首脳等との間で、安保理常任理事国候補として相互に支持し、アフリカを始めとする諸国と幅広く協力し、常任・非常任理事国双方の拡大を通じ、安保理改革に努力することを確認し、共同プレス声明(別添)を発出した。

3.評価

 小泉総理による一般討論演説、安保理改革四カ国首脳会合等をつうじて、幅広く国際社会の関心を喚起し、アフリカ諸国からも常任理事国入りへの意欲が表明されるなど、国連改革実現に向けた機運を高めたものと考えられる。また、本年12月のパネルによる事務総長報告に向け、アナン国連事務総長をはじめとする国連、パネル関係者に我が国の国連安保理改革実現への強い意欲を示すことができた。また、米国、イラク、アフガニスタン各国との首脳会談を通じ、イラク、アフガニスタンの復興支援をはじめとする諸課題についての率直かつ緊密な意見交換を行うことができた。さらに、情勢悪化の著しいダルフール問題への対応として、我が国が、時宜を得て、総額2100万ドルの人道支援と、チャドにおけるスーダン難民に対する支援物資の供与につき、表明したことは、幅広く国際社会の課題に対処する我が国の姿勢を示す上で有益であった。


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