(イ) |
アナン国連事務総長との会談
国連・安保理改革に関し、小泉総理より、来年が国連創設60周年という大きな節目であることを踏まえ、常任・非常任議席双方の拡大を通じた安保理改革実現が必要を訴え、インド、ブラジル、ドイツとの間で安保理常任理事国候補としての相互支持等につき紹介した。 これに対し、アナン事務総長より、パネルの報告書が包括的改革を盛り込むよう期待する、来年に向け、国連改革につき、然るべき結論に達するよう多くの仕事をなす必要があると述べた。
イラク問題については、アナン事務総長より、先日の、イラク問題にかかるプレスに対する自分の発言の真意は、イラク問題については前向きに対応することが重要ということであり、その点に変化はないことを理解頂きたいとの発言があった。
また、小泉総理より、ダルフール問題に関する総額2100万ドルの人道支援、難民への人道支援物資の供与につき述べ、アナン事務総長より、支援への謝意が表された。
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(ロ) |
ピン第59回国連総会議長との会談
小泉総理より、国連改革を推進する上で今次第59回総会は極めて重要であると指摘し、総会議長の指導力への期待を表明した。これに対し、ピン議長より、安保理改革を早期に進めなければならない、旧敵国条項の削除が重要であり、パネルの報告書に含まれるべきであること、日本が2割もの国連財政を負担していながら安保理の意思決定に参加していないことの懸念を共有している旨の発言があった。
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(ハ) |
アナン・パンヤラチュン「ハイレベル委員会」(パネル)議長との会談
小泉総理より、パネルの議論への高い期待を表した上で、一般討論演説を通じた国連安保理改革の重要性を訴え、安保理改革首脳会合における安保理常任理事国候補国との相互支持と安保理改革実現に向けた協力強化等につき紹介した。これに対し、アナン議長より、パネルに対する日本の協力に謝意を表し、安保理改革は極めて微妙かつ重要な問題、パネルの報告は、包括的なパッケージと捉えるべき、パネルによる報告書提出の後、アナン国連事務総長より勧告が発出され、関係国との協議が行われると述べた。
また、同席した緒方委員より、平和と安全の維持における国連の効果的かつ迅速な集団行動の確立にあり、グローバルな視点が必要であり、この観点から、ダルフール問題にかかる2100万ドルの支援は大変有益であると述べた。
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