OECDと「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」 (仮訳)
2002年5月16日
2002年5月16日、パリにて、OECD加盟国の閣僚と、アルジェリア、エジプト、ナイジェリア、セネガル及び南アフリカの閣僚は、「アフリカ開発のための新パートナーシップ」イニシアティブに関し、非常に実りの多い議論を行った。この議論は、ベルギーのギー・ヴェルホフスタット首相が議長を務め、OECDが毎年開催する閣僚理事会の枠組みにおいて行われた。
閣僚は、「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」について、包括的かつ統合された開発アプローチを強調し、また、責任、アフリカ自身のオーナーシップ、地域統合、経済的な自由、民主主義、透明性、良いガバナンス(統治)、法の支配、安定、紛争予防・解決、人権、人々への投資、貧困及び飢餓との戦い並びに市場アクセスの改善という諸原則が開発にとって根本的に重要であるという考えに導かれた有望なイニシアティブであるとして、これを歓迎した。
OECD加盟国の閣僚は、アフリカの閣僚から直接意見を聞く機会を得たことを歓迎した。この会合で意見交換がなされたことは、OECD加盟国の閣僚がアフリカの開発を支持し、その重要性を認識していることを反映している。
閣僚は、OECDがアフリカの開発を一層進めるにあたって役割を有していることにつき意見の一致をみた。そのため、閣僚は、特に以下の点に合意した。
- どのようにしたら最も適切な形で相互理解を深め、NEPADイニシアティブを推進するために協力できるかを見出すため、NEPADとOECDの対話を更に実施する。
- この対話では、特に次のような既存のOECDの活動計画を基礎としてOECDとNEPADとの協力の範囲を検討する。
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既存のOECDグローバル・フォーラム並びに投資、貿易、良いガバナンス、統計分野の能力の強化及び持続可能な開発などの分野におけるその他のアウトリーチ活動へのアフリカ諸国の参加を促進すること。 |
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ピア・レビュー(相互審査)のメカニズム及びアフリカ諸国がこれを効果的に活用するために必要な事項に関する意見交換及び経験の共有を行うこと。 |
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相互信頼及びパートナーシップの精神をもって、最も良い開発協力のあり方、援助効率性、並びに貿易、投資、良いガバナンス及び持続可能な開発へのアプローチが有する開発にとっての便益に関して協議を行うこと。 |
OECDは、努力の重複を避け、可能な場合には相乗効果を達成するよう他の国際機関と密接に協力すべきである。
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