採用情報
外務省の先輩職員インタビュー
在スイス日本国大使館所属 城戸 禎久さん(領事専門官)

平成3年 | 入省 |
平成3年 | 大臣官房人事課 |
平成6年 | 在フランス日本国大使館 |
平成7年 | 在アルジェリア日本国大使館 |
平成9年 | 在フランス日本国大使館 |
平成12年 | 在アゼルバイジャン日本国大使館 |
平成14年 | 大臣官房総務課(警備対策室)(平成16年~兼在イラク日本国大使館) |
平成18年 | 領事局海外邦人安全課 |
平成21年 | 在ベルギー日本国大使館 |
平成25年 | 在フィリピン日本国大使館 |
平成28年 | 在スイス日本国大使館 |
Q1 出身地を教えてください。出身地のアピールもお願いします!
和歌山県田辺市です。パンダは上野動物園だけではありません。隣町には,なんと5頭のパンダがいます。子供の頃は市内であまり見なかった外国人も,今では世界遺産もあり,大勢の外国人旅行者を見かけるようになりました。
Q2 現在の所属と担当業務を教えてください。

在スイス日本国大使館で領事業務を担当しています。
副担当と3人の日本人現地採用職員とともに,旅券(パスポート)の発給,婚姻や子の出生等の戸籍関係届出の受理,証明書の発給,外国から国政選挙に参加するための在外選挙事務,外国人への査証(ビザ)の発給,そして,事件・事故等で何らかの被害にあった日本人の方を支援する邦人援護を行っています。
Q3 今までに担当した仕事で印象に残っていることや大変だったこと,やりがいを感じたことを教えてください。
領事という仕事は,大使館の業務の中でも,最も人と接する業務と言えます。しかし,その多くは,規則や関係法令に沿って行わなければならないため,機械的な対応と言われることもあります。そのような中でも,不幸にも事件や事故に遭われた方への対応は,被害者に寄り添い,できる限りの支援をするという,「人」でしかできない業務で大変やりがいを感じます。時には感情移入しそうになることがありますが,その気持ちをぐっと抑えることが,結果として誠意のある対応になるのではないかと思っています。
以前,欧州の大使館で,行方不明になったご家族を探す支援をした際のことですが,時間が経つにつれ感情が変化していくご家族と食事を共にし,話し相手になっていたことが,ご家族の心の支えになっていたことを,後日ご家族からの手紙で知りました。
近年,各地でテロが発生し,残念ながら日本人が巻き込まれる事案が少なからず発生しています。2016年のバングラデシュにおけるテロ事件の際は,被害者家族の支援要員として現地に赴きました。限られた時間の中で様々な関係者の協力を得ながら,今まで培った知識と経験を基に対応しましたが,それが最善の対応であったか今も自問し続けながら領事という仕事をしています。
Q4 休日の過ごし方を教えてください。

のんびり買い物などして過ごしています。スイスの首都ベルン州ベルン市は,首都とは言え,人口が15万人弱の小さな町です。町の中心部は徒歩でも十分に歩き回れ,自宅の近くには動物園を有する広大な森があり,散歩やジョギングにはいい環境が整っています。そして,スイスと言えばやはり山とスキーです。スキーは残念ながら今までやったことがありませんでしたが,子供達が通う学校では,冬はスキーの授業があるので,これを機に初めてスキーをしました。結果は・・・。来年以降も続けるか,悩んでいるところです。
Q5 外務省を目指している後輩にむけて外務省の魅力を語ってください!
外務省員になれば,色々な国で勤務ができ,国際的感覚が身につくと思っている人が多いと思います。確かにその通りです。しかしそれと同時に,外国での勤務が日本の歴史や文化をあらためて見直す良い機会であることに最初は気づきませんでした。実際,自分が勤務した地で,日本に興味を持つ外国の方々に接すると,案外,自分よりも日本のことをよく知っており,自分の無知が恥ずかしくなることがあります。それがどんな分野であるかは予知できませんが,専門的な分野以外のことも多くあります。ただ,恥ずかしくなるのだけではなく,それを機に自分自身がもっと日本の事を学び,それを次に会う外国の方々に伝え,また新たなことを学ぶ。外務省員であればこそ,そういった経験に多く恵まれます。
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