外務省員の声

奥大使遺稿「イラク便り」に寄せての川口大臣メッセージ

 私たちの同僚である奥克彦大使、井ノ上正盛一等書記官とジョルジース・スレイマーン・ズラ運転手の三人は、11月29日、イラクのティクリート南方で、何者かの襲撃により亡くなられました。

 厳しい環境の中で、日夜粉骨砕身、イラク復興のため懸命の努力を続けていた仲間を失った怒りと悲しみに胸が張り裂ける思いです。ご遺族の皆様のご心痛とご無念をお察し申し上げ、謹んでお悔やみ申し上げます。三人のご冥福をお祈り申し上げますとともに、そのご功績に心からの敬意と感謝を捧げます。

 私たちにとって、今回の事件は痛恨の極みとしか言いようがありません。しかし、これによって、「テロに屈せずイラクの復興支援に積極的に取り組む」との我が国の基本方針が揺らぐことはありません。今、私たちがなすべきことは、亡くなられた方々の御遺志をしっかりと胸に刻み、受け継いでいくことです。それこそが最大の供養であり、私たちの責務です。

 奥大使は、本年4月より亡くなられる2日前までイラク復興の現場での思いを是非日本の皆様に知っていただきたいと、激務の合間をぬって、「イラク便り」を71回にわたり書きつづり、本ホームページにて皆様に読んでいただいてまいりました。

 「イラク便り」には、奥大使の熱い思いが溢れています。一人でも多くの方にお読みいただくことにより、奥大使の気持が皆様に届くことを願ってやみません。また、数多くの日本人が世界のさまざまな場所で厳しい環境に耐えながら使命感に燃えて、日本のために日夜奮闘していることにも思いをいたしていただければ幸いです。

2003年12月1日
外務大臣 川口 順子

(本文中では当時の官職名を使用しております。)

イラク便り

在英国大使館 奥参事官


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