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イラク便り
~感謝祭とラマダン明けの休み~ 在英国大使館 奥参事官
(CPAを通じた人的協力に参画中) 今日は11月の第4木曜日、といえばアメリカではthanks givingの日にあたります。この「感謝祭」といわれる休日はアメリカ独特のようで、1621年に始まったと言われています。前の年に宗教的弾圧を逃れようとした清教徒の一行イギリスのプリマスを出港して始めてアメリカ大陸にたどり着きますが、苦労を重ねて始めての収穫を迎えたのが翌1621年の秋で、これがサンクス・ギビングの始まりとされているようです。その後、1789年に初代大統領ジョージ・ワシントンがこの日をアメリカ国民全体で祝福すべき日にしようと呼びかけ、南北戦争中の1863年にはリンカーン大統領が11月の第4木曜日を国民の祝日、と定めました。 アメリカでは生まれ故郷に親類縁者が集まって皆で七面鳥やカボチャのパイを食べることが今でも習慣として続いています。ここイラクでも、故郷を遠く離れた米軍兵士やCPAの米国人が感謝祭の夕べを祝っています。サンクス・ギビングはアメリカ人にとって、時にはクリスマス以上に重要な家族が集まる時なのです。 さて今年はこの日が、偶然にも、ラマダン明けの大祭(イード)のお祭りの最後の日に重なりました。イスラム歴は太陰暦を用いていますので、毎年少しずつずれていきます。イードのお祭りは巡礼月明けにもありますが、こちらは「小祭」といわれていて、なんと言ってもラマダン明けの大祭であり、昔の日本の正月休みのように親類・縁者が集まって新しい1年を祝います。バグダッドでは商店街もシャッターを閉めてひっそりとしています。明日が金曜日ですから、翌土曜日からまた日常生活に戻っていくことと思います。 イラクはすっかり冬の装いで、あれほど暑かった夏が嘘のように思われます。昨日、今日と夜半にかなりの量の雨も降りました。日中の気温は20度に至らない日々がバグダッドでも続いています。 今年の2月からイラクでの軍事行動に参画してきた米陸軍第82空挺団の本拠地(スンニ三角地帯の一角ラマーディ)でも、サンクスギビングを祝って、七面鳥とグレイヴィーソース、パンプキン・パイを初めとする特別の料理が用意されていました。 82空挺団の面々も来年3月までには故郷に帰る目処が付いたようで、「あと少しの辛抱で家族に会える。」と皆、遠く離れた家族を思って感謝祭の夜を過ごしていました。 平成15年11月27日(木)
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