外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 報道・広報 外務省員の声
外務省員の声

北米総領事便り

在シカゴ日本国総領事 藪中三十二

2000年5月

 5月のシカゴは、もう夏模様です。木々がいっせいに目に鮮やかな若葉を出したかと思うと、気温も、華氏80度台(摂氏26-32度)にまで上がり、街行く人はショートパンツ姿の人までいます。
 5月に入っての一週間、いろんなことがありました。

 ラングストンヒューズ小学校との交流

写真  この学校は、シカゴの市内にある公立の学校で、生徒はすべてアフリカン・アメリカン(黒人)。ここでは、一年生から五年生までの全ての生徒が、毎日、日本語を勉強しています。なんとも不思議な学校というか、ありがたい学校です。校長先生に、日本語を教えることにした目的は何ですか、と聞いたところ、日本語を教えることを通じて、日本人の規律正しいところを教えたかった、とのこと。いやはや、今の日本の状況を考えると、冷や汗の出る思いです。
 ここの生徒が、一年前、小渕総理(当時)をシカゴのオヘア空港で出迎えてくれたのをきっかけとして、毎年、5月1日に、この小学校と総領事館が交流することにしました。その第一回目がJAPAN DAYと名づけて開かれました。
 大変な熱の入れようで、着物姿の生徒、先生が日本の民謡を歌い、みんなで盆踊り、炭坑節まででて、一緒に踊りました。一日校長として、二年生の日本語教室の模様を見学しましたが、これが、みんなものすごく熱心に勉強していて、ひらがな、数字、更にはいくつかの漢字まで、歌うような調子で大きな声を出して、勉強していました。先生の質問にみんな、手を上げ、競って答えていました。
 この日本語教育が、シカゴ市の教育委員会でも認められ、ラングストンヒューズ小学校を中心とした日本研究センターが一年後には出来ることになったそうです。
 とても感動的な一日でした。

 カールトン大学での講演

 ミネソタにあるカールトン大学に行ってきました。ここは小さなリベラル・アーツ(教養学部)の大学で、とてもレベルの高い学校です。大学スピーチシリーズと名づけて、いろいろ大学に出かけていっては、話をしていますが、どこでも、話をした後、随分と質問もあり、なかなか面白いものです。この日も、50分くらい、日本の大変革(!)などについて話した後、たくさん質問が出され、更に1時間ほど話し合いました。
 日本での講演では、話の後、ほとんど質問の手が挙がることがなかったと記憶していますが、アメリカでは、質問の時間を十分取らないと、とても不評なようです。実際、いろんな質問が出され、議論を進めると、これは楽しいもので、勉強にもなります。
 この日も、日本の経済、社会の大変革といったことに焦点をあてて、話をしたのですが、(イ)日本の教育の問題点、日本では、大学に入るとあまり勉強しないそうだが、それでどうして卒業できるのか、(ロ)女性の社会進出の状況、(ハ)外国人労働者の受け入れという問題があるが、果たして、日本社会が本当に外国人労働者を相当数受け入れる用意が出来ているのか、といった社会問題から、(ニ)日中関係の見通し、韓国との関係のようになぜ進まないのか(ホ)沖縄の基地の問題、(ヘ)憲法改正の動きがあるようだが、何がポイントか、などなど、外交問題も含め、たくさんの質問が出ました。
 日本人の学生もいて、頑張っている姿をみて、心強く感じました。
 今回の出張では、ミネソタ名誉総領事のエヴァン・ウイリアムズさんにすっかりお世話になりました。彼の母校ということもあって、空港で出迎えてもらい、カールトン大学でのルイス学長主催のディナー、キャンパスの案内(奥様のダイアンとの出会いの場所なども教えてくれました)と、ずっと付き合ってくださり、翌日は日米協会の方との懇談、そして最後にモール・オブ・アメリカというショッピング・モールにも連れて行ってもらいました。その中にはテーマ・パークまであり、想像を絶するスケールでした。あのヴェンチュラ知事が去年、日本を訪問した際、ぜひ沢山の日本人に来てもらいたいと言っていたのを思い出し、確かに、湖の国ミネソタでのんびりした後、ここで買い物をするというのも良いのではと思いました。

 アンダーソン庭園のJAPAN DAY

 6日の土曜日には、アンダーソン庭園に行きました。ここは、シカゴから車で二時間くらい西に行ったところにある庭園で、アンダーソンさんが個人で作った日本庭園です。そのスケール(10エーカー:約4万平米)、見事なまでの植え込み、滝があり、池には鯉が泳ぎ、茶室があり、と本格的な日本庭園です。"http://www.andersongardens.org"でその模様が見られます。
 ご自分の家の庭として始めたのが1976年とか、それから段々と発展して、大庭園です。この日は、JAPAN DAYとして、茶の湯、折り紙教室など、いろいろな催しがありました。普段から日本文化の教室も開いていて、近隣の子供達も参加しているとか。
 これを個人でやっているというのですから、びっくりします。今は財団の形で運営しているようですが、個人のお金を惜しみなく使っているようです。アンダーソンさんは、「1968年からベンチャー企業に投資してきたので、まあ、」などと、こともなげに言っておられました。
 それにしても、シカゴからかなり離れた町に、ここまで日本びいきの方がおられ、とても素晴らしい活動をされているのを拝見して、本当に有り難く思いました。

BACK / FORWORD / 目次


外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省