外務省員の声

ジブチ便り
(第6話)「隠れた自然の宝庫!?のジブチ」

  • (写真)アッサル湖にようこそ!でもこの看板以外は何もないのです。
    アッサル湖にようこそ!
    でもこの看板以外は何もないのです。
  • (写真)ジンベイザメ,目が意外と可愛いのです。でも,ドコか判ります?
    ジンベイザメ,目が意外と可愛いのです。
    でも,ドコか判ります?

在ジブチ日本国大使館 杉尾 透


 抜けるような青空とまっ白な湖畔――。脈々と流れ込む海水は,灼熱の太陽で熱せられ,どんどん蒸発していきます。湖畔は小さく光る塩の結晶に覆い尽くされ,まるで砂浜のよう。湖水の塩分はイスラエルの死海よりも濃く,入れば水中で体が浮く不思議な感覚を味わうことができるのです。

 そこは首都ジブチの西方100kmに位置する塩湖,アッサル湖。アフリカ大地溝帯に位置し,海抜マイナス157mの地にある珍しい湖です。アフリカと中東の間に位置するジブチは,日本はもちろんのこと,旧宗主国であるフランスや他の欧州諸国からも,あまりよく知られている国とは言えません。しかし,このアッサル湖のように,この国の住人しか知らない密かな観光名所が,実はいくつもあるのです。

 ジブチと言えばまずその美しい海。紅海の入り口に位置するジブチの海は澄んでいて,エメラルドグリーンとコバルトブルーの二色に染め上げられています。クマノミのような熱帯魚はもちろん,ナポレオンフィッシュやバラグーダなどの大型魚も回遊し,魚の種類は豊富です。冬場ではイルカやジンベイザメがやってきて,観光客の目を楽しませてくれます。私も一度,ジンベイザメツアーに参加しましたが,水中で全長5m近くあるジンベイザメを間近で見た時は,思わず怖じ気ついてしまいました。実際には,ジンベイザメはプランクトンを主食とするので大人しく,人間が近寄っても悠然と泳いでいます。

 さらにジブチの北部には2,000m級の山があり,その中腹にある「デイの森(Foret de Day)」には,ガゼルなどの野生動物が多数います。絶滅の危機に瀕しているとされるソマリア・ロバも生息しているそうです。私もまだ行ったことがないので,いつか行ってみたいと思っています。

 現在,ジブチを訪れる外国人観光客は年間わずか5万人ほど。近い将来,その何倍もの観光客がこの地を訪れ,"隠れた自然の宝庫"であるジブチの魅力をぜひ体感してもらいたいものです。

わかる!国際情勢メールマガジン第16号<2010年5月>より転載)



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