報道発表

パキスタンに対する無償資金協力に関する書簡の交換

平成26年11月13日

  1. 1 本13日(現地時間同日),パキスタン・イスラム共和国の首都イスラマバードにおいて,我が方猪俣弘司駐パキスタン大使と先方ムハンマド・サリーム・セティ財務・歳入・経済・統計・民営化省経済担当次官(Mr. Muhammad Saleem Sethi, Secretary to the Government of the Islamic Republic of Pakistan, Ministry of Finance, Revenue, Economic Affairs, Statistics and Privatization, Economic Affairs Division)との間で,以下2件の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。

    (1)環境・気候変動対策無償資金協力「グジュランワラ下水・排水能力改善計画」(The Project for Upgrading of Mechanical System for Sewerage and Drainage Services in Gujranwala)(供与限度額:10億3,100万円)

    (2)防災・災害復興支援無償資金協力「中期気象予報センター設立及び気象予報システム強化計画」(The Project for Establishment of Specialized Medium Range Weather Forecasting Center and Strengthening of Weather Forecasting System)(供与限度額:26億1,500万円)

    2 各案件の概要はそれぞれ以下のとおりです。

    (1)「グジュランワラ下水・排水能力改善計画」
     パキスタンの人口の約半数を抱えるパンジャブ州にある,同州第3の都市であるグジュランワラ市では,近年の急速な人口流入に伴い,社会経済インフラの強化が不可欠となっています。特に市中心部では,下水排水システムにおける設備の経年劣化や汚泥等の堆積による下水排水能力の低下により,冠水被害が頻発するほか,モンスーン期における大雨の際には,窪地や低平地において長時間の湛水が発生しており,市民の住生活・衛生環境にも悪影響を与えています。
     この協力は,下水道の清掃・運搬機材と下水ポンプ場機材を整備するとともに清掃管理体制の向上支援を行うことにより,同市の下水・排水能力を強化するものです。この協力により,同市における慢性的な冠水被害等が軽減され,同市の全人口約170万人の住民の衛生環境と社会経済活動が改善されることが期待されます。

    (2)「中期気象予報センター設立及び気象予報システム強化計画」
     パキスタンではモンスーン期に洪水が頻発しており,2010年の死者約2,000名,被災者約2,000万人という甚大な洪水被害を始め,今年9月にも大規模な洪水被害が発生しています。パキスタン政府は防災体制の強化を図っており,パキスタン気象庁は,洪水予報に有効な中期(3~10日先)予報能力の強化を計画していますが,既存の気象レーダーシステムの老朽化及び気象観測・情報通信機材の不足により,中期予報に必要な設備が十分に整っていません。
     この協力は,中期気象観測に必要な,気象レーダー建設,気象観測・解析機材及び通信システムの整備並びにこれらの円滑な運営・維持管理に関する技術指導への協力を行うものです。この協力により,パキスタン国民や関係機関への正確な気象情報の提供が可能となり,洪水,サイクロン等の自然災害に対する災害軽減策の実施が促進され,経済損失が低減されるとともに,同国の全人口1億8,000万人の自然災害に対する被災リスクが軽減されます。

    3 なお,上記の2件は,我が国が2013年11月に策定した攻めの地球温暖化外交戦略「Actions for Cool Earth: ACE」の中で表明した,2013年から2015年までの3年間の気候変動分野における途上国支援策の一環として実施するものです。我が国としては,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,パキスタンと引き続き気候変動分野で連携していきます。

    (参考)
     パキスタン・イスラム共和国は,面積約79.6万平方キロメートル,人口1億8,435万人(2012/2013年度,パキスタン経済白書),1人当たりのGNI(国民総所得)1,380米ドル(2013年,世界銀行)。


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