
オーストラリア人元戦争捕虜(POW)の俘虜銘々票及び関連資料のオーストラリア政府への引き渡し
平成24年3月19日
- 3月19日(月曜日),外務省は,オーストラリア人元戦争捕虜(POW)の俘虜銘々票と関連資料を,在京オーストラリア大使館を通じてオーストラリア政府に引き渡しました。
- この銘々票は,1950年代に日本とアメリカ,イギリス,中華民国等との間で引き渡しが行われましたが,当時,オーストラリアは銘々票の受領を希望しなかった経緯がありました。その後,2010年11月に元戦争捕虜との和解や融和を促進する活動を行っている日本のNGOから外務省に対して,銘々票は元戦争捕虜自身だけでなく,その家族にとっても,当時の様子を知る上で貴重な資料であることから,銘々票をオーストラリアに引き渡して欲しいとの要望がありました。
- この要望を受け,外務省は,オーストラリア外務貿易省との間で,2011年1月に銘々票をオーストラリアに引き渡すことで合意しました。2011年3月には日豪草の根交流計画にてオーストラリア人元POWが来日した際,前原外務大臣(当時)より,銘々票と関連資料の引き渡しに向けた準備を開始することを表明しました。
- この銘々票と関連資料の引き渡しは,日本とオーストラリアの友好関係をさらに促進する上でも重要な機会になることが期待されます。
【参考】
「銘々票」とは戦争捕虜の人定事項が記載されたカードであり,元戦争捕虜自身だけでなく,その家族にとり戦争捕虜であった親族がどの時期にどのような場所に収容されていたかが分かる貴重な資料。(今般,4,497枚の俘虜銘々票と俘虜抑留者連名簿等の関連資料16点を外務省よりオーストラリア政府に引き渡した。)