報道発表

ミャンマーに対する無償資金協力に関する書簡の交換

平成24年12月28日
  1. 本28日(現地時間同日),ミャンマー連邦共和国の首都ネーピードーにおいて,我が方沼田幹夫駐ミャンマー大使と,先方キン・サン・イー国家計画・経済開発副大臣(Dr. Khin San Yee, Deputy Minister for National Planning and Economic Development)(下記2.,3.の案件)及びアウン・タウン・ウー電力副大臣(H.E. U Aung Than Oo,Deputy Minister for Electric Power) (下記4.の案件)との間で,以下3件の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
  2. 通信網緊急改善計画(The Project for Urgent Improvement of Communication Networks)(供与限度額17.1億円)
    (1)ミャンマーでは,長年の経済制裁等により通信インフラの整備が遅れており,固定電話,携帯電話,インターネットの普及率は,2011年時点でそれぞれ3%,5%,0.3%と,著しく低い水準に留まっているとともに,回線の容量,通信の品質においても大きな問題があります。経済改革の進捗に伴い,今後通信需要が加速度的に伸びることが予想され,特に主要都市(ヤンゴン,マンダレー,ネーピードー)内及び都市間において,経済活動や国民生活の基盤となる通信網の改善が不可欠となっています。このような中,ミャンマー政府より主要3都市市内及び都市間における通信インフラの緊急改善支援について強い要請がありました。
    (2)この協力は,ヤンゴン,マンダレー,ネーピードー3都市間の基幹通信網及び3都市の市内通信網の強化,無線アクセスポイントの整備,ブロードバンド通信環境の整備及び国際関門局機能を強化するものです。
    (3)この協力の実施が,経済活動や国民生活の基盤である通信インフラを改善し,ミャンマーの各種経済活動の活性化,3都市の住民の生活の向上,行政の効率化等様々な分野での発展の促進に資するとともに,我が国企業にとっての投資環境の改善にも資すること,また,協力の実施により,2013年12月にミャンマーが主催する東南アジア競技大会(SEA Games)や2014年のASEAN議長国就任に向けて円滑な情報通信が実現されることが期待されます。
  3. 貧困農民支援 (The Food Security Project for Underprivileged Farmers) (2.3億円)
    (1)ミャンマーは,労働人口の約6割が農業に従事し,農業がGDPの約3割を占める農業国です。テイン・セイン大統領は,ミャンマーは農業を基本とする国家であるとして,農業従事者の生活向上のため農業開発を進める方針を示していますが,長年の統制経済をはじめとする様々な影響により,農業の近代化は遅れています。
    (2)ミャンマー政府は,生産性の向上による農民の収入増加のため,地域にトラクターステーションを設置して農業機械を配備し,対象地域の農民に圃場準備作業や収穫,脱穀のための機械サービスを提供しています。
    (3)この協力は,ネーピードー,エーヤワディ地域,バゴー地域,ヤンゴン地域における4カ所のトラクターステーション等に,トラクター,コンバイン等の農業機械を整備するために必要な資金を供与するものです。
    (4)この協力の実施により,対象地域における農業の生産性が向上し,農民の所得向上に資することが期待されます。
  4. ノン・プロジェクト無償資金協力(Non-Project Grant Aid)(8億円)
    (1)ミャンマーにおいては,発電・送電・配電施設の容量不足,老朽化等により慢性的な電力不足が生じています。さらに,経済改革による企業活動の急速な拡大とそれに伴う電力需要の著しい増大により,電力の需給は更に逼迫し,市民生活や経済活動に大きな影響を与えています。
    (2)この協力は,ディーゼル油等ミャンマーの経済開発に必要な資機材の購入資金を供与することにより,同国の経済社会開発を支援するものです。

(参考)ミャンマーは,面積約68万平方キロメートル(日本の約1.8倍),人口6,242万人(2011年IMF推定),人口1人当たりGDP(国民総所得)は702米ドル(2010年度IMF推定)。

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