
水銀条約政府間交渉委員会第3回会合の準備のためのアジア太平洋地域会合開催(結果概要)
平成23年9月29日
9月26日(月曜日)から28日(水曜日)まで,神戸において,「水銀に関する条約の制定に向けた政府間交渉委員会第3回会合(INC3)の準備のためのアジア太平洋地域会合」が開催されたところ,会合の概要等は以下のとおりです。
会合には,アジア太平洋地域の政府代表,INC議長(ウルグアイ),UNEP事務局,NGO及び産業界等のオブザーバーが出席し,26か国・地域から約100名の参加がありました。なお,我が国からは,杉中淳外務省国際協力局地球環境課長を団長とし,外務省,経済産業省及び環境省から政府関係者が出席しました。
- 条文案に関する議論
(1)今回の会合では,10月31日(月曜日)からケニアのナイロビで開催予定のINC3に先立ち,同会合で議論される予定の水銀に関する条約の条文案の各条項(水銀の供給源,国際貿易,水銀添加製品,製造プロセス,大気への排出,水及び土壌への放出,環境上適正な保管,水銀廃棄物,汚染サイト,資金及び技術支援,普及啓発等)について,UNEP事務局及びINC議長から内容等の説明があった後,意見交換が行われました。
(2)また,28日(水曜日)には,懸案の議題について集中的に議論することを目的として, 1)水銀添加製品・製造プロセス及び 2)環境(大気・水・土壌)への水銀排出について,それぞれ少人数会合が開催され,個別のテーマに沿った議論が非公開で行われました。
(3)その結果,上記 1)と 2)については,技術的な検討も含め,INC3でコンタクトグループを設置し重点的に議論すべきとの見解で一致しました。また,その他の項目を含め,本会合での議論を踏まえ,INC3に向けて,各国でさらに条文案の内容について検討することになりました。
(4)なお,我が国は,アジア太平洋地域グループのコーディネーターとして,意見のとりまとめ等を通じて議論の進展に貢献しました。
- 関連会合
25日(日曜日)に我が国を含む北東アジア地域及びアラブ地域が準地域会合を開催し,事前の意見交換を行いました。また,26日(月)午前に,テクニカルブリーフィングが開催され,UNEP事務局及び我が国専門家から,UNEP水銀パートナーシッププログラムの最新動向について説明するとともに,我が国産業界から水銀対策技術を紹介しました。
- 今後の日程
UNEP事務局が現時点で想定する日程は,以下のとおりです。
・2011年10月31日~11月4日 第3回会合(於:ナイロビ(ケニア))
・2012年6月 第4回会合(於:ウルグアイ)
・2013年2月 第5回会合(於:スイス又はブラジル)
・2013年2月 第27回UNEP管理理事会(於:ナイロビ(ケニア))
・2013年後半 外交会議(於:日本)