
日露外相電話会談
平成22年6月9日

- 本9日(水曜日),午後10時から約20分間,岡田克也外務大臣は,菅新政権の下で外務大臣に再任されたことを受け,我が方の発意により,ラヴロフ外務大臣と電話会談を行いました。
- (1)日露関係に関し,岡田大臣から概要以下のとおり述べました。
(ア)昨8日(火曜日),菅新政権がスタートしたが,菅総理は,鳩山政権の下で副総理を務め,また,自分を含め多くの閣僚が留任しており,日本の政策に大きな変化はない。
(イ)我々としては,対露関係についても,政治と経済の両面を全体として前に進めていきたいと考えている。
(ウ)菅総理は,G8サミットの際にメドヴェージェフ大統領にお目にかかれることを楽しみにしており,大臣レベルでも,貴大臣の早期訪日を得て,経済,領土を含む政治についても議論したい。
(2)これに対し,ラヴロフ外務大臣から概要以下のとおり述べました。
(ア)ロシアとしては,まさに貴大臣が述べられたように,鳩山政権の下で進められてきた建設的な露日の協力が,菅新政権との間でも友好的に継続され,発展されていくことを期待している。今貴大臣が述べたことは,ロシアのアプローチに完全に一致している。
(イ)ロシア側として,安全保障,経済その他のすべての協力を全体として発展させていくことを背景に,平和条約問題についても,信頼関係に基づいて建設的な対話を継続していく用意がある。
(ウ)自分の訪日については,改めて貴大臣から招待があったことを受け,双方の都合のよい時期に訪日したい。
- (1)韓国の哨戒艦沈没事件に関し,岡田大臣から,韓国政府は冷静かつ合理的な対応をしてきており,我が国として韓国を支持している旨述べた上で,先般のロシア専門家チームの韓国派遣について質問しました。これに対し,ラヴロフ大臣から,ロシアは,韓国首脳の求めにより,専門家チームを韓国に派遣し,同専門家チームはソウルから帰国したばかりである,現在,その調査結果につき慎重に検証・分析しており,その結論は近いうちに得ることができるものと思う旨述べました。
(2)これを受け,両大臣は,今後,安保理での議論を含む今後の対応ぶりにつき,日露両国が意思疎通をよくして協力・連携していくことで一致しました。