
岡田外務大臣とナルィシュキン・ロシア大統領府長官との会談
平成22年4月13日
本13日午後4時より約30分間、岡田外務大臣は、ナルィシュキン大統領府長官と会談したところ、概要は以下のとおりです。
- (1)岡田大臣から、両国首脳間において前向きで良好な関係がある中で、経済、領土問題といった具体的な問題についていずれも前進させたいと述べた上で、3月末に開催された次官級の貿易投資分科会の結果を含む最近の日露経済関係の動きについて説明しました。
(2)その上で、岡田大臣から、「車の両輪」のもう片方の輪である領土問題についても、メドヴェージェフ大統領やプーチン首相が何度も述べているように、両国間の国境が未画定であることが両国関係の更なる発展を妨げている、メドヴェージェフ大統領、プーチン首相、鳩山総理という顔ぶれが揃っている今こそ、領土問題の解決に向けた作業を進めていく必要がある旨述べ、ナルィシュキン長官の協力を求めました。
- これに対し、ナルィシュキン長官から、概要以下のとおり述べました。
(1)貿易経済政府間委員会の活動を高く評価しており、同委員会は両国間の貿易投資関係全般を拡大する上で良いメカニズムである。
(2)領土問題の解決と二国間関係の完全な正常化は双方にとっての関心事である。この問題の解決のために両首脳の役割は決定的であり、両首脳が頻繁に会談することが望ましい。(核セキュリティ・サミットが行われている)ワシントンでも両首脳が話し合う可能性がある。
(3)同時に、この問題の解決は、両国の信頼関係の下、第二次世界大戦の結果を踏まえながら、露日関係全体の文脈の中で図られるべきである。
- これに対し、岡田大臣から概要以下のとおり述べました。
(1)第二次世界大戦の結果についてのお互いの立場を強調するのではなく、それを乗り越えて、領土の帰属の問題の解決を図る必要がある。互いに原則論を述べていたのではいつまでも解決しない。
(2)ワシントンで首脳同士が話し合う場合には、良い結果がもたらされることを期待する。
(3)是非、鳩山政権の下で大きな前進をみたいと考えている。
- これに対し、ナルィシュキン長官より、ワシントンの後も、G8サミット及びAPEC首脳会合の際に日露首脳同士の会談が行われることを期待する旨述べました。