レソト王国に対する無償資金協力「気候変動による自然災害対処能力向上計画」に関する書簡の交換
平成22年3月5日
- 本5日(金曜日)(現地時間同日)、レソト王国の首都マセル市において、我が方小澤俊朗駐レソト国大使(南アフリカ共和国にて兼轄)と先方モシャビ・ケネス・ツェコア外務大臣(Honourable Mohlabi Kenneth Tsekoa, Minister of Foreign Affairs and International Relations of the Kingdom of Lesotho)との間で、5億円の無償資金協力「気候変動による自然災害対処能力向上計画(the Programme for the Improvement of Capabilities to cope with Natural Disasters Caused by Climate Change)」に関する書簡の交換が行われました。
- レソトでは、人口の30%から36%が干ばつの影響下にあるとされており、特に、孤児、子どもが家計を支えている家庭、HIV/AIDS患者、女性層などの社会的に脆弱な人々に大きな影響が出ています。このような影響は、土地の劣化や低い農業生産性に起因する慢性的な食糧の不足によりさらに深刻化しており、レソト政府は早急な対策の実施を迫られています。本件協力は、水不足に悩む地域住民への給水のための機材等の整備や、環境の変化に脆弱な遠隔地の現状をレソト政府がいち早く把握し、迅速な意思決定を行うための通信機材等の整備に必要な資金を供与するものです。
- 本件協力はコペンハーゲン合意への支持を表明し、気候変動対策に積極的に取り組む同国の姿勢を高く評価し、鳩山イニシアティブの一環として実施するものであるとともに、我が国が、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)において、アフリカ諸国の水と衛生や気候変動対策における取組みへの協力を強化することを表明したことに基づき具体化するものです。
(参考) レソト王国は、面積約3万平方キロメートル、人口202万人(2008年)、人口1人当たりのGNI(国民総所得)約1,080米ドル(2008年)。